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農園からの風 2017年~2015年

November 30, 2017 

越冬野菜の母本選抜も残すところ人参一品種と大根二品種のみ!

ふぅぅぅ

開園五年目なるがゆえ、五代目の種取りに向けた母本選抜といきたいところなのですが。それぞれの品種に様々な事情があり、五代目にリーチをかけたのはいくつかしら。。。

 

どのような事情かと訊かれると、まず出てくるのは獣害です。

猪に荒らされ断念した蕪や大根。

春先にすでにトウ立ちしたり、蕾が出来た状態で野ネズミに根を食べ尽くされた牛蒡や人参(June 29, 2016)。昨年の白菜などは見事に開花している株が次から次へ萎れてしまう悲しさ。

一昨年も蕪で大被害(March 2, 2015)。

今年こそは猪対策は万全と思いたいのですが、野ネズミには手立てがなく、妙案をご存知の方はご一報くださいませ*。

 

次なる事情は母本選抜のミスとでも言うのでしょうか。

自家採種された野菜は年々逞しくなってきています。お見事!と惚れ惚れする株を母本として植え付け、翌春の採種を嬉々としていたのに越冬できず。そうなのです、種を実らせるために余力を残した状態で植え付けてあげなければならなかったのです。ついス入りを確認しようなどと生育期間を長くしてしまい起きた一件。

 

そして、年々厳しくなってきているのが畑のスペースです。

蕪、大根、小松菜、白菜、キャベツ、チンゲン菜、かつお菜、からし菜などなど、越冬野菜の多くがアブラナ科になります。彼らは連作を嫌うため、連作障害を避けるためには3-4年は栽培間隔をあける必要があります。今年のダイコンサルハ虫の大発生(October 25, 2017)は多雨もありますが、連作はしていないもののこの五年間のアブラナ科作物の多さに起因しているように感じています。

 

とは言うものの、代を重ねるごとに逞しく、立派に、そして、美味しくなってきている野菜の進化をお世話出来ることは何よりの幸せです。

 

*野ネズミはモグラの掘った穴を使うと聞き、穴をつぶすことはもちろん、モグラ対策として風車を立てたり、モグラの穴に煙を入れたりしてきましたが効果なし。でも、日本に生息するモグラ7種類の4種が(準)絶滅危惧種指定されていると知ると「月と星」の栄養満点の太ったミミズを少々おすそ分けしてあげてもいいかなとも思ってしまいます。モグラは野菜は食べませんが、穴を掘ることで作物の根を切ってしまい非常に困る小動物ではあります。

 

November 13, 2017 

冬のセットの人気者 里芋とサツマイモが二年ぶりに登場です!

昨年は芋づるは活躍したものの待てど暮らせど本命が現れず、と云った事態に。「農園からの風」愛読者の皆様はピーンときていらっしゃるでしょう。三年前の悪夢が再び。。。(ご存知ない方はOctober 31, 2014を。)

 

毎年、さらに賢く、さらに獰猛に田畑を荒らしてくれます。前年は防げたフェンスを翌年は引きちぎり、補強に設置した鉄板をその翌年はぶち破り。そして、昨年は侵入経路をかえました。山側からではなく、ご近所の家の正面から入り、裏へ抜けて「月と星」の畑へ。猟師さんに罠をかけていただいても、自分の足を罠から引きちぎって逃げていたイノシシも。さらに役者も年々増えています。昨年は新顔が三者。彼らについては別の機会にお話しすることがあるかもしれません。

 

いったい何が起きているのでしょうか。

民家の庭にも入り荒らすため、多くの家が家の周囲を電柵で囲っている状況です。四年前までは山際の畑以外に侵入することはなかったと言います。それが今は幹線道路沿いの田まで電柵で囲わなければならない。

    この五年間の急激な獣害の増加。。。

        脳裏に閃くのは野生動物の本能による大移動です。

            どこから?

        放射能による汚染地帯から。

 

October 25, 2017 

台風一過の秋晴れが、やっと今日訪れました。戻り秋雨前線の停滞に続く台風21号の到来(10月22日)で二週間ぶりの太陽の姿です。青空のもとに見える周囲の田にはまだ稲穂が立ち並んでいます。今年はこの天候で収穫祭までに稲刈りがほとんど終わりませんでした。その収穫祭自体も22日に予定されており、中止となってしまいました。実は今年は「月と星」に神輿の本肩の大役が回ってきていたのです。来年に期待しましょう。

 

台風21号がもたらした二日間の間断ない雨と一晩吹き続けた暴風で、翌朝は全ての作物が負傷していました。茎から折れた長ネギや人参、葉がちぎれたレタスやゴボウ、根本を振り回され傾いてしまった太り始めた蕪。折れなかった葉はぐったりしな垂れ、地際の葉は泥に塗れべったりと地面にへばりついていました。泥で土寄せをし株を立て、野菜の底力を信じて見守った二日間。今日の日差しのもとで少し元気が出てきたようです。

 

畑の土には触れたくない状態なのですが、暴風雨でも飛んで行ってくれなかったのがダイコンサルハムシ!今年は開園以来の大発生で蕪、小松菜、青梗菜、大根など、全てのアブラナ科の野菜が悲しいほどの被害にあっています。成虫、幼虫とも葉っぱを精力的に食べてくれ、無数の小さな穴が開いた状態にしてくれるのです。ひどい株は地上部が葉脈だけを残してほとんど食い尽くされるほどまで。冷え込んできたので大丈夫かと思いきや、なんと彼らは成虫で越冬し、春と夏を眠り続けて9~12月に発生する変わり種。エンドレスな虫取り作業に指先は真っ黒です。

 

兎にも角にも、これから数日の秋晴れで後れを挽回すべく、越冬野菜の母本の畝立て、そして、種取農家の正念場、母本選抜です!

 

後日談:翌週末には二週続けての台風22号。今年の雨の多さを物語っています。

 

October 2, 2017 

二年ぶりに野菜セットに登場の枝豆です!

「鍋を火にかけてから枝豆の収穫に行け」と言われたほど、枝豆の味が落ちるのは早く、甘味(ショ糖)は収穫後一日で半分以下に減ってしまいます。収穫直後の美味しさをお届けするには。。。と考え、鞘を収穫する楽しみも一緒に、この姿で皆様のもとへ。

 

畑ではまだ青々とした葉を茂らせている枝豆の株。出荷の日の朝、鋸を使って株の地際で茎をカット。そして、収穫ばさみで全ての葉をチョキ、チョキ、チョキ、チョキ、チョキチョキチョキ。葉を落とすと嵩は三分の一程に。さらに未熟な鞘やカメムシに吸われて実らなかったペタンコの鞘、茶色くなった鞘を取り除くとさらに小さく。しっかり実が付いていないとそのまま畑に置いて大豆にしたくなってしまう、かなり手間のかかる野菜です。

 

一株丸ごとお入れしているので鞘のふくらみに違いがありますが、どれがまさに旬なのかお楽しみください+++++ こっそりお伝えしますと、意外にもしっかり膨らんだ鞘ではないのです +++++。

えっ、どうして去年は登場できなかったのか?二度も播種したのに。。。

長い話になるので別の機会に(笑)。

 

September 20, 2017 

「本土4島すべてに上陸 史上初」の記録を残した台風18号。
畑は「倒れなかったもの、傾かなかったものはない」という状況でした。台風の被害が少ないと言われた岡山ですが、二年前の台風上陸以来、二度目(July 22, 2015)。前回の教訓から倒れるものはない状態で備えたのですが、今回の台風の威力は「凄まじかった!!!」の一言です。

 

地響きがするほどの雷や稲妻を伴い、叩き付ける様に降り続く雨と暴風。収穫にはもう数日欲しい茄子やオクラの種取果、定植したてのブロッコリー、根の浅いピーマン、ししとう、茄子達、発芽直後の雨が大嫌いな法蓮草。彼らがどれだけ踏ん張れるか。

 

ソワソワ、
      そわそわ、
            ソワソワソワ。

 

まさに暴風雨ピークの時間帯。様子を見に出ると、
池がある。。。

ツバメの番がとまっていたあの電線のある中庭が浸水し始めています(June 15, 2016)。その水が納屋へ。この冬に大改革をした資材用納屋です(January 16, 2017)。資材のみならず、草刈り機や収穫機、それに使う燃料などが保管されています。地面にあるものをすべて移動し、どうやって水を抜くか懐中電灯の灯りで周りを見るものの、排水溝に出来る場所はなし。水のかきだし作業開始です。

 

一段落着いたところでネットで「雨雲の動き」を再確認。まだ二時間は降り続きそうです。
しかし、それでも台風は北上してくれました。夜明け前に見上げた空には無数の星。ここで見た一番の星空でした。翌朝からの株の立て直し作業がなんとか今日ほぼ終わりました。負傷し、疲労している野菜たちにエールをお願いします。

 

September 4, 2017 

八月末日からぐっと夜温が下がり、突然、季節が速足で進みました。

爽やかな北風が吹く畑では野菜の様子もかわってきました。

野菜セットには秋ナスが登場です。六月下旬から活躍してきたなすび達。日光が大好きで風は嫌い。葉が果実に触れるだけで茶色く擦れてしまいます。デリケートな様で、ご飯(肥料)はいくら食べてもほとんどお腹はこわしません。そして、水はごくごく、たっぷり飲めないと体調不良に。ひと月ほど旺盛に果実をつけてくれた七月でしたが、月末から少し休養に入りました。一枝に一・二枚の葉を残して、枝を切り落とす更新剪定*です。ギラギラと照りつける灼熱の太陽のもと、はしゃいで遊んだ子供が疲れてきてぐずりだした頃にシャワーを浴び、幸せそうに昼寝をするかのように、樹形を小さくして英気を養います。

 

茄子が得意とは言えない気候の地で農業研修をしたため、開園二年目に熱心にナス栽培の勉強をしたことを思い出します。更新剪定を調べていて、茄子は多年草であり、生まれ故郷のインドでは人の背丈ほどにもなると知りました。また、日本でも一株から200果も収穫可能と。

 

本当かしら?

栽培方法での違いは?

F1と固定種の違いは? 

と疑問は膨らみ。

 

早速、周囲の農家さんに茄子の収量調査!

農協出荷している農家さん(農薬や化学肥料使用) 「1アール当たり〇△kg」と即答。さらに「手をかける人はその倍は穫れるよ」と追記。(1アール=10mx10m=100㎡)

無農薬野菜の宅配セット販売を大規模に営む農家さん 「出荷しても余るぐらい(笑)」

大ベテランの有機農家さん 「うーん、計算したことはないけれど、一株当たり優良果が30-40かな」

 

興味深い回答。しかし、これでは比較不可能。

暫し考え、「ここなら!」と思いついた無施肥栽培の育種機関へ問い合わせてみました。とても有難いことに、市販品種との比較を含めた見事な資料を提供してくださいました。

 

さて、結果は?

  • 農薬化学肥料使用の栽培方法では可販果収量ではなく、総収量であれば、一株から200果は不可能ではない。

  • 栽培地の気候の違いなどもあり、一概に比較は難しいが、農薬化学肥料使用栽培と無農薬、無施肥栽培の収量の違いは大雑把に7-14倍。

 

しかし、これらは全てF1品種の収量です。固定種ではどうなのか。

昨年からキュウリやオクラ、ゴーヤで始めた株ごとの収穫果の記録を今年はナスでも行っています。優良株には種採果をつけ、その後は摘花をするため条件は大きく異なりますが、参考データとしてどのような結果になるか楽しみです。

 

長くなりましたが、秋の風味をお楽しみください。

 

*収穫ごとに整枝をし、剪定せずに秋ナスまで収穫する方法もありますが、「月と星」では各品種の樹勢や樹形を確認するため無整枝で栽培しています。

 

August 14, 2017

先日12日は七十二候の寒蝉鳴(ひぐらしなく)。

梅雨明け前からうだるような酷暑が続いていた岡山でしたが、この日を境に夜温が下がり、明らかに空気が変わりました。朝から澄んだ空にはうろこ雲が広がり、田畑を訪れるトンボの数がぐっと増えてきました。日中はまだ猛暑日や真夏日の気温で、しっかり蒸しているものの農作業をする体が少し楽に。

 

その様な気候のもと、今はまさに秋まき準備の真最中。

来月九月初回の根菜の日は蕪や大根の播種の正念場です。越冬野菜の種が収穫できる六月末から七月は雨が多く、土がほとんど触れないない時期。また、その時期に畑に登場できる野菜は非常に少なく、種収穫後の畝は草で覆われた状態になってしまいます。牧草地と化した畑の伸びきった草を刈り、畝立て作業で大童の毎日です。一瞬のうちに今年もここまで来てしまい、まさに、光陰矢の如し。

「時間よ止まれ~!」が切なる願いです(笑)

 

July 28, 2017

2017年の農シーズンもすでに後半へ突入!

七月末からの夏播きに続いて、来月半ばからは続々と秋播きが始まります。第一陣のリーフレタスはすでに双葉が開きました。そして、まさに今は人参の種まきの時期なのですが。。。

収穫したての人参の花傘がネットに入って追熟のためにぶら下がっている状態。そして、最後の株はまだ畑に。。。う~ん、唸ってしまいます。。。

 

賑やかすぎる今季の畑にはセットで活躍している野菜とともに、夏野菜の採種株がしっかりと実をつけています。今年、とくに目を見張るのがズッキーニ。株は一メートル幅の畝にはとても収まらず、どうみても2-3kg以上はある種取果がデーンと自分の畝からはみ出して横たわっています。その隣でセットに登場し始めたオクラが非常に辛そう。

 

ときわ地這えや四葉キュウリの採種果も黄色くなり始め、ナスやピーマンは袋かけやネットかけ作業の真っ最中です。今年はナスの種取に今まで以上に気合を入れています。種取難易度五つ星のアブラナ科の大根、蕪などをこなしている「月と星」でありながら、毎年、茄子の採種には非常に苦労してきました。茄子の花には雌しべと雄しべがあり自分の花粉で受精する自殖性作物なのですが、1-2割の自然交雑があります。そのため確実な種取には袋かけが必須。翌朝に開花しそうな紫色の蕾に前日夕方に袋をかけます。二日ほどの受粉期間の後、袋を外すのですが、花が落ちて受精できていないことが続いていました。一年目は長野の育種家から教わったキュウリ用の袋を使ったのですが、これは岡山では小さすぎ蒸れてしまっていたと分かり、翌年はその四倍の大きさの袋で挑戦。しかし、それでも落ちる。それならばと防虫ネットで袋を作り試したものの失敗。そして、今年やっと気が付きました。受精時期が晩かったのです。食用の実は着果後、一~二週間で収穫できますが、種取果の収穫には二か月が必要です。目安となるお盆までの着果には間に合っていたのですが、花の状態を確認していませんでした。茄子の花は雌しべが雄しべより長い状態が健康で、水平や下を向いて咲く花は雄しべの花粉が下に落ち、雌しべにつきやすくなっています。しかし、株に元気がなくなると雌しべが短くなり受精できなくなってしまうのです。お盆には間に合っていましたが、秋ナスの収穫に向けて株が英気を養う時期にすでに入っていたのです。今年は七月中旬から袋かけを始め、優良株に着果し、ワクワクしています。

 

しかし、まだまだ安心はできません。昨年は招かれざる客に夏野菜の種取果をほぼ全滅されるという、とても言い表せない辛い思いをしました。特にかぼちゃについては初めて作業が間に合い、全ての蔓が整然と並び、それまでの生育観察から「1番株の雌しべと3番株の雄しべで受粉」とまで出来たのに。。。今年はどうぞ無事に収穫できますように!!! (「招かれざる客」をご存知ない方はOctober 31, 2014をどうぞ)

 

後日談:無事に全果収穫できました!

 

July 5, 2017

六月のセットから登場している玉葱。今年は上出来です!

開園以来、近所の農家さん達が納屋の軒下にズラリと吊している玉葱を羨ましく見ていましたが、今年はついに「月と星」の軒下にも姿を現しました。

 

様々な料理で活躍する玉葱は、日本のみならず世界においても無くてはならない野菜の一つです。そして、玉葱の品種はF1に見事に席巻されています。1925年にアメリカで雄性不稔種が発見されたのもまさに玉葱。有機や自然農でも固定種のタマネギはほとんど流通していないのではないでしょうか。

 

タマネギ栽培は難易度が高いのです。まずは苗つくりから始まります。九月に種を播き、鉛筆ほどの太さの分葱の様な苗を育てるのが理想なのですが、それが、中々。。。

サツマイモに次いで、農家でも購入する人が多い苗でしょう。もちろん「月と星」ではどちらも自家苗です。理想の大きさにならなくても約二か月後には定植の時期です。その後は細い苗の間をセッセと除草し、越冬中は霜柱で浮いた苗を土に密着させ、春をひたすら待ちます。そして、春到来。さらに気合いを入れての除草作業。暖かくなるとともに膨らんでくる玉に安堵と期待。葉が倒伏し始めると、収穫日を決めるために種まきカレンダーと天気予報を手に悩む。。。長期保存の玉葱は根菜の日に収穫したいところですが、晴れが続いて土が乾いている時を選びたい。ゆっくりと野菜が生育する「月と星」の畑ではこれが梅雨入り後になってしまうのです。今年は三度目の正直でした。

 

でも、よい玉が出来るとさらに欲が出てしまいます。。。

採種!

玉葱の種取りには最低50玉が必要と言われます。6月に収穫した玉葱を苗の定植時期の11月に畑に植えなおします。その間に傷み始めたり、芽が出てしまう球もあり、100玉は欲しいところ。かなり足りないものの、少々強引に挑戦するつもりです。

(その先もハードルの多い玉葱の採種。それでいて種子寿命が短い!う~ん、これ以上自分の首を絞めたいのかしら。。。)

 

後日談:今年は断念。。。しかし、長ネギに挑戦します!

 

June 23, 2017

開園五年目の春、「月と星」の田畑に感じたのは「調和」です。早春に地面を覆った野草、そこに宿る昆虫。毎年、その変化には目を見張るものがありましたが、今年の進化には感無量の思いです。

「ブラボー!」

と感謝の感激の気持ちを伝えたくなる。大地に、その地に宿るすべての生命に、そして、その空間を満たす力に。農園に有難う!

 

June 2, 2017

「月と星」開園五年目の定期宅配開始です!

今年の春は晩く、そして、雨の少ない状況で野菜の生育はとてもゆっくりでした。六月の再開までにセットに登場できるまでに育つかと心配しておりましたが、五月中旬からの季節外れの暑さでぐんぐんと成長。再開日を早めなければならないかと思ったほどです。太陽と農家の愛情をたっぷりと受けた、パワー溢れる野菜たちをご堪能ください。今季もどうぞよろしくお願いいたします。

 

February 13, 2017

立春を過ぎたとはいえ、厳しい寒さが続いている二月のセットにリーフレタスが登場!
「ビニールトンネルも使わない露地栽培でこの時期に?」と驚かれた方もいらっしゃると思います。
本当にその通りです(笑)。
 
昨年の六月一日の記事でご報告しましたように、リーフレタスや結球レタスが好むのは長野のような冷涼でカラッとした気候。ここ御津で露地栽培が可能になるのは二月後半の播種。この頃に播いたリーフレタスは、「月と星」の少肥栽培では約三か月後の五月下旬に収穫が可能になります。そして、収穫せずに畑に残った株から種が採れるのは、そのさらに二か月半後の八月初旬(結球レタスはさらに数週間後)。レタスが苦手な梅雨と真夏の蒸し暑さを乗り越えなければなりません。
 
三年間の試行錯誤の末、昨年は天候に恵まれ良質の種が採れました。とくにオークリーフは、二年前に辛うじてとれた数粒の一代目から、見事な二代目が採種できたことには感無量!この品種はイギリスでのバイオダイナミック農業研修中に、初めて母本選抜をさせてもらった思い出の一品。是非、種を採りたいリーフレタスでした。一般的にリーフレタスはそれほど地力がなくても育つのですが、それもかなり品種差があります。この品種は肥沃な土がお好みで、「月と星」の畑では初年度はまともに育ちさえしませんでした。秋に自家採種二代目を播いてみると見事な生育ぶり!
 
しかし、昨年の幸運な気候による種収穫を毎年は期待できません。この国内産の種が希少な野菜の露地栽培による安定的な種取をどう実現するか。梅雨入り前に種を収穫する術は?四年目に辿り着いたのが、秋播きリーフレタスの越冬です。しっかり収穫サイズに生育したリーフレタスが冬を越せるのか。一般的には寒さで葉が溶けてしまうのですが、挑戦するのみ。昨秋に挑戦開始!霜や氷点下の朝は前夜にカバーをしてあげ、翌朝には取り外す作業をつづけてきました。二月も残すところ半月。とても嬉しいことに、なんとか越冬できそうな様子です。真冬の寒さを乗り越えた逞しい子のエネルギーをお楽しみください。

 

後日談:見事に収穫できました。そして、春に播くと発芽率も上出来!

 

January 16, 2017

一月中日からの一か月間は、地中の活動がもっとも活発になる時期です。まさにその初日に、今季最強の寒波でここ御津も初薄化粧。一番エネルギーがあると言われる雪解け水を得て嬉しそうな大地。それを見て思わず農家も笑顔に。朝から青空が広がり、澄んだ空から舞いおりる雪の美しさは時を忘れるほどです。いつまでも眺めていたいところですが、そうは問屋が卸しません。一月と二月は通常の作業に加え、冬季プロジェクトが盛りだくさん。この時期の作業のはかどりは新シーズンの作業効率を左右するほど大切です。

 

まずは開園五年目を間近にやっと着手できた資材用納屋の大改革!

合計数百メートルに及ぶ、採種株の防虫トンネルに使うネットや雨除けビニール、防寒用の被覆シートなど、野菜栽培や種採作業に必須の多々の資材を整理するための棚作りからスタートです。昔ながらの土壁の納屋で釘が打てない状態で、どのように。。。工具棚の様に柱を建てるか、など思案し、最終案は鉄パイプを組み立てることに。育苗ハウス建設の経験をフルに生かして、パイプをグラインダーで切断し、金槌で専用金具を打ち付け、キーン、カンカン、ガンガンが鳴り響く納屋。試行錯誤の末、なんとか形になりました。今日の休耕日で残りの整理がほぼ完了し、ホッ。

 

おあとは育苗システムの大刷新、防虫トンネル設営に使う鉄パイプ置き場の整理棚作り(どちらも未だ名案なし)、昨年から持ち越された種の脱穀と調整作業、茗荷の移植先の開墾、さらに欲張れば田んぼの新除草器作りなどリストは続きます。そして、二月から始まる新季の作付け計画!今年はどんな新顔が登場するのか、自家採種四代目の種はどう育ってくれるのか、春播き開始まで間もなくです!

 

December 5, 2016

先月に行われた

「~日本の食文化の継承のために~

現代の名工 【東京會舘】鈴木直登氏による 固定種野菜を用いた日本料理教室」は盛会にて無事終了!

 

当日の献立は「野菜で巡る江戸の味」。

江戸初期から東京の滝野川付近で栽培される長根ゴボウの代表品種を使った「滝野川牛蒡つくね」に始まり、米とぎ汁で茹でた後、酒をかけてさらに煮ることで照りを出した里芋「土垂芋関東炊き」、みやま小カブを丸ごと煮た「深山菜初雪煮」。さらに、来年の勅題「野」を取り入れた「聖護院蕪衣かけ*」、秋野菜の揚物、茹でた九条ネギに白和えを雪に見立て少々の金ゴマをふった「葱富士和え」と続き、料理長選りすぐりの三年物の利尻昆布で〆た松島新二号白菜の白菜昆布〆。そして、紫芋が滑らかな黄金色に包まれた「焼芋金団」で締めくくり!

なんとも贅沢な固定種野菜が揃った料理になりました。

 

しかし、ここに辿り着くまでの長い、長~い道のり。

例年であれば11月後半は蕪、南瓜、人参、里芋などの秋野菜が豊富な時期。

ところが2016年は違いました。

秋播きで忙しいはずの九月が雨、雨、雨で種が蒔けない。その後、なんとか播種が出来たと安堵したものの、厳しい残暑で虫大発生。さらに、気温が下がらず秋野菜の生育は晩く。。。

大ベテランの農家さんの野菜が全滅し、「ここまでひどい年はない」と言われたときには「キャンセル?」の一言が頭を過ったことも。

11月に入っても調達が確定していた野菜は人参のみ!

最悪、「固定種人参のフルコース料理」と腹をくくって人参を10kg注文(特別に提供していただいた人参で、この時期に発注しなければならなかったのです)。

といった修羅場を乗り越え、開催日二週間前に蓋を開けてみると???

目を疑うほどの固定種野菜の逸品が勢揃い!

 

ところが。。。

名工による創意あふれる献立が決まり、野菜の注文完了!と喜んだのもつかの間。

「滝野川牛蒡だとおもっていたのが柳川午房でした。」 「えっ!江戸の味が。。。」

開催日二日前、

「収穫して気が付きました。聖護院大根を聖護院蕪と勘違いしていました。大根はF1です**」 「。。。」

さらに、二日前に発送された土垂里芋が届かない!

などなど。一体、心臓がいくつ必要なのでしょうか。

 

「月と星」の野菜を提供すればこのような苦労はなかったかもしれません。しかし、今回の企画の意図から、より多くの農園を参加者の方々にご紹介したく、また、固定種野菜の需要を生産者さんに知っていただきたかったのです。日本の食文化の将来を担う固定種野菜が一般消費者の手の届く野菜として普及するためには、消費者からの需要と生産者による供給の両輪が必要です。

 

主催者としては最後の最後まで予想外の展開となる、ジェットコースターに乗っているようなスリル満点の企画でした

(ここには書ききれませんが、本でも書けそう)。

 

当日の様子は東京から参加の料理研究家の方が上手にまとめてくださっていますので、宜しければこちらをどうぞ。

11月22日の記事 http://ameblo.jp/matsumisaeko/

 

*聖護院蕪、九条ネギ、松島新二号白菜は江戸野菜ではありませんが、江戸の味に料理されました。

**「伝統野菜」=「固定種野菜」とは言えなくなっているのです。下記参照(最後から7段落目から)。

     http://noguchiseed.com/hanashi/shinryoukenkyu.html

 

October 19, 2016

十月後半に入ったものの、この数日の季節外れの暑さで、畑にはひらひらと舞う蝶の姿が再び見られるようになりました。そして、彼らの活発な産卵活動の賜物も。。。朝夕の虫取り作業は続行中。しかし、野菜たちも幼虫の旺盛な食欲に負けない生育ぶりを見せ始めています。越冬する品種の大根の葉はロゼッタ状に広がり畝を覆い、カブの根はかなり太ってきました。秋播き作業も残るはソラマメ、絹サヤ、スナップ豌豆の播種と玉ねぎ苗の定植。そろそろスローダウンできると嬉しいのですが、「月と星」の農繁期は続きます。収穫祭を日曜に終えても、今年も多くの田んぼに稲が立ち並んでいます。明後日には稲刈りをしたいところですが先日の雨で土が乾いておらず、次の雨の前に終れるか。天気予報とにらめっこです。さらに採種用の株を植えなおす母本選抜が始まります。母本選抜とは種を採るための株を決め、それらを一か所に植えなおします。大きさや重さを量り、株の状態を観察し、野菜によっては最後には根を切ってみてス入りや味を確認します。条件に合った株が定植され、無事に越冬すると来春に花を咲かせ、種を実らせます。明日は一番バッターの二十日大根。次に控えるは人参や春に播かれたゴボウ。そして、来月に入るとカブ、チンゲン菜、小松菜、大根と続きます。種採り農家の最農繁期です!

 

September 23, 2016

夏の 高温少雨=芯食い虫!

白菜、大根、キャベツ、蕪などのアブラナ科の野菜につく、通称ダイコンシンクイムシ。正式には蛾ハイマダラノメイガの幼虫。

今年は大発生です。

 

今まで噂には聞いていましたが、実害はほとんどありませんでした。「月と星」でこの時期に活躍するのは長いお付き合いのアオムシや、背中に黄色い筋があり、蚤のようにピョンピョン飛び、葉に無数の小さな穴を開けてくるキスジノミハムシ、さらに、黒い芋虫で触るとポトリと落ち丸くなる、葉を旺盛に食べてくれるカブラハバチ達。

 

ところが今年の白菜やブロッコリー。。。

葉が萎れていると気が付くと、茎に穴をあけた15㎜程の淡黄色のイモ虫がいるのです。新芽の部分を食べつくされると株が枯れてしまいます。まだ開いていない葉の中に潜む2mmほどの小さな芯食い虫をピンセットでつまみだす作業を二日ごとにしていても、三度も播き直した白菜。本葉が10枚以上の株になっても芯にイモムシが三匹も入り込んでいたり。とうの昔に一本立ちにしているべきなのですが、怖くて間引きができない状況です。

 

白菜やブロッコリーが播かれた七月末から八月初旬は、まさに高温少雨。

前回、梅雨明け後、一か月ぶりに降ったわずか15mlの雨に感涙したことをご報告しましたが、その後、二週間で状況は一転しました。八月末に気圧の谷の影響で一日に100ml以上の降水があり、やっと大地はしっかりと吸水でき安堵のひととき。これで秋播きが順調にはかどるかと思いきや、九月に入り秋雨が始まるとともに台風12号と13号が次々と湿気をもたらし、今回の16号は悲鳴を上げたいほど。そうです、この時期は畑を耕し、大根や蕪、ほうれん草、小松菜といった秋・冬野菜の種まきをしたいのに畑の土はとても触れる状態ではありませんでした。

 

そのような中で、お天気や土の状況、種まきカレンダーといった難関を乗り超え播かれた種は、小松菜やほうれん草は本葉が出始め、蕪や大根は間引き作業の真っ最中です。育苗トレイの苗がいつ畑に引っ越せるのかが少々不安ですが。。。

駆け足で季節は移り変わっています。

 

August 15, 2016

万歳‼ついに降りました‼
一か月ぶりのまともな雨が大地を潤してくれました。あまりの嬉しさに、天からの滴とともに農家の目からも思わず滴が。。。

梅雨明け以来、酷暑が続くなか、夕方にゴロゴロと雷が鳴り響く日はあっても、まれに葉の表面をうっすらと湿らせる程度の滴がぽつぽつで終わっていました。畑はカラカラで地面が割れ始め、アフリカ生まれのオクラでさえ、日中は葉をしな垂れ、弱った株に虫が増え、変形果が増えてきました。水が大好きな里芋の葉の裏にはびっしりとアブラムシが。開園一年目の二回の潅水以来は天水のみで逞しく育ってきた畑ですが、この状態では潅水作業が必須。潅水設備がないためホースを引き回すか、水を運ぶかの大仕事です。

 

このような状況で先月末に播かれたニンジンは芽を出し、ブロッコリーの苗はそろそろ定植です。

そうです、ミラクル自生えドシコです!(詳細はJanuary 4, 2015&March 9, 2016)

さすがに厳寒期に受粉した頂花蕾からは種は採れませんでしたが、早春、温かくなり伸びてきた腋花蕾からの採種に成功。収穫時には株は私の背丈を超え、のこぎりで茎の根元を切り、その重さは確実に3kg以上。何千粒という種の収穫を期待していたのですが、今年は受粉作業の時間を変えたことが原因か、種の入っていない鞘ばかり。この結果に一時は落胆もしましたが、その中で取り出した約百粒の一部が播かれました。初年度に「夏播きのアブラナ科の育苗で、無農薬、防虫ネットなしは自殺行為」とベテラン有機農家さんに忠告されましたが、青虫の卵や幼虫を取ってあげることで元気に育っています。

 

今月末には蕪や大根、そして葉物野菜の播種が始まります。秋まきの適期は短く、2-3週間の勝負!
今年は壮絶な鳥獣害にあい、作業量は三倍に。緑の大海原と化した畑を炎天下で眺めつつ、かなりの挑戦と不安ですが、ミラクルドシコのパワーを分けてもらいます!

 

July 13, 2016

ここ御津の土地でバイオダイナミック農業を始めて四年目、「月と星」の空間が調和されてきている気持よさを感じる毎日です。

先日の梅雨の合間の曇天の下、この地区で二番小さい作付された田んぼに20羽以上のツバメが飛び交っていました。宙に舞う虫を捕まえているのですが、ほんの二メートル程の幅の畔と法面で隔てられた上や下の田にはみ出ることなく、まるで見えない壁があるかのように「月と星」の田んぼの上空だけを行き来しているのです。稲作を始めて田んぼの難しさを知りました。田に入る水は水路からの水や天水だけではなく、上の田の水が染み出すのです。土用干しや稲刈りのために田を干したくても上の田が水を抜かなければ下の田は乾きません。そして、上の田で使われた肥料や農薬も下の田に入ってきます。幸運にも「月と星」の上の田んぼは無農薬ですが、バイオダイナミック農業の苦労が報われているのか、畑ほどは自信がありませんでした。それがこの日のツバメの舞は、生命が満ち溢れる空間の心地よさであり、今までの不安が払しょくされました。

 

そして、四年目の畑も語ってくれています。毎春の植生の変化はすでにお伝えしてきましたが(June 1, 2016, March 23, 2015)、今年は多くの助っ人たちが「月と星」の作物を守ってくれています。まず、春先に気がついたのが七つ星テントウ虫の多さ。それまでもいましたが、今年はどこを見てもアブラムシを食べてくれるのんびり屋さんが一匹はいるのです。一体、一日に何匹食べてくれているのかしら。

 

次に気がついたのが大根やキャベツなどのアブラナ科の母本株にいるアオムシ。死んだアオムシが三十近い繭の様な卵の上にいるのです。モンシロチョウが産卵するはずが、アオムシが産卵???

始めはよくわからず取っていたのですが、余りの多さに調べてみると、謎の卵はアオムシコマユバチの繭と判明。親バチがアオムシの体内に産卵し、孵化した幼虫がアオムシを餌にして成長します。成虫になる前にアオムシから出てきて繭を作り、蛹になるそうなのです。モンシロチョウが好きな方には少々グロテスクかもしれませんが、農家にはまさに益虫!でも、欲を言えば、アオムシがもっと小さい時に出てきてくれるとさらに有難いのに。。。

 

そして、今年はナスにつくテントウ虫だましが非常に少ない。こちらは先ほどのテントウ虫ではなく、羽に28個の黒い点があることからニジュウヤホシテントウと呼ばれるテントウムシに似た、農家にとっては害虫です。貪欲な食欲で、葉の裏側から葉脈を残して表面が網目状に透けて見えるほどの哀れな姿にしてしまうのです。一昨年の大被害から昨年は彼らが嫌うバジルをナスの間に植え、効果がありました。今年もそのつもりだったのですが、何故かバジルが発芽しない!蒔き直したものの、定植後に枯れてしまったりと皆無に近い状態で、ナスはどうなるかと心配したのですが、不思議とダマシは姿を見せず。その代りに葉の裏には3mmほどの背中に赤い帯のある黒い虫が数匹いるのです。余りに多いが悪さの痕跡はない。何者???

こちらも幼虫を食べてくれる益虫、ヒロオビジョウカイモドキと判明。

 

真夏でも月平均最高気温がかろうじて20℃を超えるという地で農業研修をしたため、虫とはあまりご縁がなかったのですが、今回の調べで益虫と呼ばれる様々な面々が「月と星」の畑で大活躍していると分かりました。野菜達と共存している小さな命の存在を知り、自然が調和されてきたことが嬉しく、農園にいることがとても幸せな毎日です。

 

June 29, 2016

西日本では今年の梅雨は前半からしっかり、そして、タップリ降っています。土を踏めず、畑に入れないのはとても困るのですが、何よりも心配なのが人参の種採り用の株(母本)です。無数の小さい白い花が傘花を作り上げ、あの人参の芳しい香りを放っています。ニンジンもダイコンやハクサイといったアブラナ科と同様に、自分の株の花粉では受精せず、他の株が必要なですが、別品種があると交雑してしまいます。今年は初めて二品種*の種採りをしているので、一品種は防虫ネットをかけ、虫の役目を果たすべく人工授粉をしています。

 

初体験の人参の受粉作業!
軍手をはめ、一株に六花程ある傘花を一花づつ撫ぜていきます。しかし、この作業は人参の
甘い香りの花が好きな蟻やカナブンの邪魔をすることに。

それにしても今まで種を採ってきた五寸人参の母本株に比べると、今回の金時ニンジンの母本の背の高いこと!

2m近くあるネットの最頂部につかんばかりの傘花も。そっと茎を曲げ、傘花を下に向け、軍手や体に落ちてくる花粉や花びら、さらに蟻をはたきながらの受粉作業です。本来であれば二日に一度は受粉をしてあげたいのですが、雨で延期がちになり、採種量がかなり減ってしまいそうです(理想的にはニンジンには雨よけのビニールをかけるのですが、株丈が高すぎ、蒸れてしまうため掛けられませんでした)。

来月末はすでに人参の種蒔き。間に合うのか、少々心配ですが、自家採種一代目を播けることを楽しみにしています。

 

*覚えていらっしゃる方もいるかもしれません。そうです。昨冬は三品種の人参の母本選抜をしていたのです(February 8, 2016参照)。悩みに悩んで決行したロデリカ。なんとか越冬し、トウが立ち、間もなく開花という時期のある朝、花蕾が下を向いています。「あっ、これは。。。」株を抜くと根元のニンジンは皮を残して、きれいに食べつくされていました。今期は野ネズミの被害がなく、すっかり安心していたのですが、最後の最後の品種で全滅させられてしまいました。。。ケチョン。。。

 

June 15, 2016

「月と星」には母屋と納屋の間に東西に延びる幅2-3mの作業場があります。

雨がかからず、風通しの良いこの場所では週三日の出荷作業から種の脱穀などが行われます。そして、作業台の下には大切なバイオダイナミック調剤が保管されています。調剤散布前の一時間の攪拌作業が行われるのもここ。

 

昨春からここでドラマが生まれ始めました。納屋の軒下の古巣でツバメの子育です。今年は五羽のヒナが孵りました。頭の端から端まで口のヒナ。その大きな黄色い口を開け、親鳥の餌を欲しがる姿は思わず笑ってしまう程の愛くるしさです。生まれた当初は下からでは姿が見えず、鳴き声も囁きのようでしたが、最近では大きくなり、餌が欲しいヒナ達は巣からかなり身を乗り出すので、落ちるのではとハラハラすることも。彼らの食欲を満たすため、親鳥が運ぶ餌も大きくなってきました。先日は大きなカナブンをヒナの口の中へ押し込んだものの、少々大きすぎ、ヒナが口を閉じる前に生きのよい餌は飛び出してしまいました。また、慌てた親鳥がヒナの口に入れそこなったのでしょうか。羽がちぎれた蝶がヒラヒラと種の脱穀作業をする私の足元に落ちてきたことも。

 

昨日は今までに聞いたことのない鳴き声がし、心配になり慌てて見に行くと、親鳥が巣の周囲を殺気立って飛び回っています。

なんと、その下には猫が!

ヒナを狙うものは猫、蛇、カラスと多いのです。実は初めてヒナがかえった昨年は巣立つことなく、何者かの餌食になってしまいました。ヒナが孵り、親鳥が忙しく餌を運び始めた数日後、番が巣から2mほど離れた電線に虚ろに停まっているのです。

「どうしたの。子供達がお腹を空かせているよ。」

全く餌を取りに行く気配がありません。心配のあまり、彼らがいない時を見計らって梯子をかけ、鏡を使って巣の中を覗いて見ると。。。

空っぽ。。。

ご近所さんのヒナも蛇に食べられと聞きました。

 

しかし、さすが「月と星」を選んだだけのツバメ達。不屈の精神の持ち主です。二日後には巣をさらに高く(軒下ギリギリに)するために、せっせとリフォームを始めました。そして、二度目の産卵で生まれた一羽のヒナは無事に飛び立つことが出来ました。ツバメは同じ番が同じ巣を何年か使い続けるそうですが、昨年の辛い経験にも関わらず、戻ってきてくれたのです。今年の五羽が巣立つ日も間もなくのようです。

こんな空間から生まれた「旬の固定種野菜セット」。耳を澄ますとヒナ達の鳴き声が聴こえるかもしれません。

 

追記: 6月20日、五羽全員が無事に巣立ちました!!! おめでとう!!!

 

June 1, 2016

「月と星」開園4年目の定期宅配の開始です!
初夏のセットで大活躍する野菜の一つは瑞々しいリーフレタス/レタスです。今期はなんと10品種が畑に勢揃い。バイオダイナミック農業の研修を始めて、とても感動した野菜の一つがレタスでした。それまでは「葉っぱ」程度の感想しか持っていなかった野菜が、こんなに美味しくエネルギーがあるとは!以来、お皿に山もりのサラダが大好物になりました。そして、種採りを始めるとさらに彼らの魅力に取りつかれることに。

 

レタスが花を咲かせる頃、その姿はまるでクリスマスツリー!

 

茎がニョキニョキと伸び上がり、モミの木のような円錐形の株になります。そして、先端には星の代わりに小さな菊の様な花が沢山咲きます。それが種が実る頃はタンポポのようなふわふわした綿毛に変わるのです。しかし、レタスが好むのは長野のような冷涼でカラッとした気候。岡山でレタスの種採りをするのは至難の業です。隣県のジーンバンクでは年末に播種した株をハウスで育て、翌春に採種をするそうですが、なんとか露地で出来ないかと試行錯誤の3年間。さて、何品種がセットに登場するでしょうか。

April 13, 2016

「月と星」には九枚の畑があります。その一枚が「オクラ畑」と呼ばれる、今ではとても頼もしい畑です。あまり魅力的とはいえない名前は、初年度に畑を引き継いだ時に、前耕作者が片づけていなかったオクラの株が残っていたことに由来します。その南に広がるのが二年前から着手した耕作放棄地。昨年から植え付け始めた東側の一部にはカブの母本が鞘をつけ始め、ダイコンの母本株は蕾が見えてきたところです。今春、新しく立った畝にはホウレン草や不断草、チンゲン菜と言った春播き野菜が芽を出しています。

 

先週の本格的な雨の前日、いそいそとこのニューガーデン!へ向かって舗装道路からオクラ畑の東側の農地へ入ると、思わず勇み足が止まりました。

 

あっ、この音。。。

 

しかし、周囲を見回しても彼らの姿はありません。
でも、確かにこの音は七年前の春の日に聴いたあの音です。それはドイツの養蜂家を招いての蜜蜂セミナーの最終日。

「分封が始まったぞ!」との声に参加者全員が外に飛び出しました。ミツバチ社会は一匹の女王蜂を中心に働き蜂と雄蜂から成ります。春に新女王蜂がふ化する前に、それまでの女王蜂が働き蜂や雄蜂とともに新しい巣を探して飛び立つのです。これが分封です。何百という蜂が古巣と新居の間を飛び交うその中に立つと、彼らの羽音に包まれ、穏やかな舞が作り出す特別な空間に時を忘れました。

 

まさにその音が聞こえたのです。
数歩進んでふと足もとに視線が移ると、いました。やはり彼らでした。分封ではないもの、数え切れないほどのミツバチが咲き乱れる野草の間を飛び交っています。この地域は水田地帯で蜜源植物が少なく、毎年せっせと彼らの好む花を畑の周囲に植えてきました。さらに土が肥沃になってきたことで、ミツバチが喜ぶ可憐な花を咲かせる野草が地面を覆うようになりました。

地球上から消え始めてしまっているミツバチ。「月と星」の畑が彼らに少しでも安全で安らげる空間になればと願っています。

 

March 9, 2016

今日は三週間ぶりの本格的な雨。
育苗ハウスの外には芽を出し始めた絹サヤやレタス、ケールが天からの恵みを満喫しています。そして、ハウスの中には播かれたばかりのナスやピーマンの種がぬくぬくと。しかし、今年のハウスの育苗作業は昨年までとは少々、勝手が違います。

そうです、年頭にご紹介したブロッコリーの「ミラクル自生えドシコ」がハウスのほぼ中央に陣取っているのです(詳細はJanuary 4, 2015)。一月から始めた異例の真冬の受粉作業。はたきで開花した花をなぜることで他株の花粉をつけるのですが、始めてみると受粉出来ているのか心もとない。気温が低いため、花と茎をつなぐ花柄の生育が遅く短いので、花が花蕾の中ではたきが触れられない状態なのです。これではと畑のドシコ株の花を摘み、一花ずつ花びらを取り除き、それをミラクル株の花に受粉してみました。花は寒さで完全に開花せずにしおれてしまうので、まともな花粉が出来ているのかも怪しい不毛な作業に思われました。

 

ところが!

 

二月に入り、花びらが落ちたガクの中央に細い緑色の莢が付いているのを見つけました。

ブロッコリーは受精しなくとも莢がつくこともあるので安堵はできませんが、これは嬉しいサインです。以来、落ちるのではと心配していましたが、ゆっくりと大きくなってきています。種の収穫まではまだまだ時間がかかり、本当に発芽し正常な株が生育する種が出来ているのかも不明ですが、浮き立つ心を抑えながら見守っています。
 

でも、これからの夏野菜の苗とミラクル株の皆が快適なハウスの温度管理は難しい。。。

 

February 29, 2016

冬季プロジェクトのリストがまだ残るものの、すでに春播き開始です!
今日はこの時期には有難い閏年の1日。そして、明日からはすでに3月!
すでに鶯はシーズンスタート。春本番をうずうずして待っている山々の木々や畑の野菜達、そして、農家!

今季はどうなるか、ワクワク、ソワソワ、ドキドキ。
二年前に着手した耕作放棄地も今年はフルに作付予定です。どうなる事かとかなり心配しましたが、昨年、作付した一部は非常に頼もしく、今年が多いに楽しみです!

 

February 8, 2016

二月に入り、空気はまだ冷たいものの日差しには確実に力強さが感じられるようになってきました。先月まで笹の根の掘りで安眠を妨いでしまっていたテントウ虫も冬眠からかえり、地上での活動を再開しています。

 

今週後半は一時的に暖かくなると知り、少し早いですが越冬野菜の母本選抜を行いました。種採りには月のみならず太陽の位置も大切で、今回の根菜の日はそのどちらもが根菜の星座であるやぎ座に位置していたのです。そして、春播き作業が始まる前に終わらせたいとの想いも強く。

 

昨年以上の春の種採り作業は無理と知りつつ、今年は人参を三品種も採ることに。その一つがバイオダイナミックで育種されたロデリカです。形あるもの全てが持つ「形成力」が観えるドリアン・シュミット氏*が「最も形成力のある人参」と絶賛した品種です。開園一年目から挑戦していたのですが、ここの風土に合わないのか、動物性堆肥不使用の栽培が少肥すぎるのか、全く育たず。昨夏に播いた種も発芽率は非常に悪く、その後の生育も冴えませんでした。秋に収穫した株は裂根や又根のすさまじい姿。さすがに「これは諦めよう」と土を落として又根の一本を口にしたところ。。。

 

わぉ!

 

ドリアンの言った通りです。先ほどの考えは一転。早速に第二ロットに播いた株を数え、越冬させて選抜することに決定。

本日、全株を掘り上げ、唸りながらもなんとか種採り株を選抜しました。他品種よりも硬めではありましたが、なんとも力強く、甘い。これは来年が楽しみです!

 

*バイオダイナミック農家であったシュミット氏はある日「形成力」を観る能力を授かる。以来、誰もが持つこの能力を育成する方法を考案し、ヨーロッパのみならずアフリカや中国で教え広めている。人智学の農業、医学、オイリュトミーに大きな影響をもたらしたことはもとより、大手食品会社なども関心を寄せ、研究依頼が続いている。「Lebenskräfte- Bildkräfte. Methodische Grundlagen zur Erforschung des Lebendigen」、「Life Forces-Formative Forces Researching the formative energy of life and growth(英訳)」を出版。彼のバーコードによる形成食減衰防止のアイデアはすでにドイツの全国展開する大手スーパーで取り入れられている。日本でのセミナー開催にも意欲的であるが、私が普及活動を出来ていない状態。自分のクローンが五人は必要です。

 

January 25, 2016

何十年に一度と言われ、沖縄にまでみぞれをもたらした今回の最強寒波。ここでは-7℃近くまで冷え込みました(畑の野菜の体感気温はさらに低いです)。日中も零度に届かず、出荷のために掘り上げた根菜類は、暖をとっている間に土が凍りついてしまうほど。これ程の寒さが続くと一番心配なのは空豆と種採り用のキャベツの株。空豆が寒さに最も強いのは本葉4-5枚のころ。年末までの暖冬でどうなるかと心配しましたが、ちょうどよい大きさに育ってくれました。それでも今回の寒さは彼らの限界を超えています。今朝の様子では一寸空豆がかなり辛そう。幸運にも今日から二日半は果菜の日。元気をつけてあげます!

 

January 4, 2016

明けましておめでとうございます!
本年もよろしくお願いいたします。

 

今年初の「農園からの風」。秘蔵っ子をご紹介します!
「ミラクル自生えドシコ」と呼んでいるブロッコリーです。ドシコはイタリア生まれの貴重な固定種品種のブロッコリー。多肥料を好むブロッコリーには「月と星」の栽培方法はかなり厳しいのですが、昨夏、他の野菜達がいじけるほどの愛情を注ぎ、やっとの想いで自家採種に成功しました。昨秋にその一代目の種が播かれ、頑張って育ってくれた畑のブロッコリー達は先月から頂蕾をつけ始めています。

 

畑から離れた育苗ハウスに、一株のドシコが育っています。それも畑のブロッコリー株の2-3倍の大きさ。昨年、種を収穫し、ハウスで干している時に落ちた種が自生えしたのです。気がついた時には本葉数枚に育ち、畑へ移植してあげたいと思っていたものの、ハウスが建つ地面は宅地であったため恐ろしいほど硬いのです。また、この株はサツマイモの温床枠の際から生えていて、どう考えても無事に移植は無理と断念。そのまま生育を見守ることにしました。しかし、ハウスの中を雨や朝露で濡らすことは出来ず、潅水もしていないため、一滴の水も受けていないのです。この硬い地面の中に根を張っているとも考えられず、一体どうやってここまで立派に大きくなれたのか。

 

こんな奇跡的な株があると、もちろん種を採りたい!

しかし、今の時期は気温が低すぎ、正常な花粉が出来ないと言われます。一般的にはブロッコリーの種は冬にできる頂蕾を切り落とし、その後に育つ脇芽を春に受粉し、そこから採ります。


しかし。。。
 

とても見事な頂蕾を切ることは出来ず、思案の末、今朝、受粉をしました!
これからしばらく、畑のブロッコリー株の花粉を受粉してみようと思います(ブロッコリーは他家受粉のため、自分の花粉では受精せず、他の株の花粉が必要)。実際に種が実るにはさらなるミラクルが必要です:)

 

どうぞ本年も皆さまにとって、ミラクル溢れる素晴らしい年になりますように。

 

December 9, 2015

師走に入り、やっと四品種全ての蕪の母本選抜(母本=種採り用の株)が終わりました。播種期間の長いF1品種と比べ、多くの固定種は播種時期が限定されます。蕪は秋播きが主になり、この地域では9月上旬。その頃に播いた蕪は11月中に母本選抜が終わるはずなのですが。。。

 

自家採種二代目の苗は順調でした。二代目の夏野菜に虫が少なかったため、種の力に安堵し、虫取りを忘れてしまったのです。間引きも終わり、これから太り出すという時期に気がつくと。。。

虫に覆われ、葉はほぼ食べつくされていました*。今年は採種を諦めるかと悩みましたが、三代目が採りたい!

しかし、「秋は一日一週間」と言われるほど。日に日に気温が下がる時期の種まきは一日の遅れがその後の生育に大きく影響し、収穫が一週間も遅れるのです。とても間に合うとは思われなかったのですが、一か八か、大慌てで第二ロットを播種。

幸運にも平年よりも暖かい日が続き、何とか生育してくれました。

 

しかし、小さい!

 

中カブの品種なのに小カブの大きさ。昨年より一回り以上小さい母本を並べ、悩みました。無事に越冬したとし、春に防虫トンネルを設営、開花後は二日に一度の受粉作業。収穫後は置き場に困りながらの追熟期間、そして、脱穀作業。採種に至る長い過程を思い返し、そこまでの労力を費やすに値するか、そこから採れる種の質はどうなのかと苦渋。しかし、最後には必死に育ってくれた蕪の可愛さに負け、決行!

定植直後は零下の朝が二日続きましたが、明日からひと月前の気温と聞き、天も応援してくれているようです。

無事に根付きますように。

 

*九月の第一週に十月中旬並みの涼しさになり、昆虫は「冬近し!」と思い、慌ててたっぷり産卵。しかし、その後は夏日が続く暑い秋で、卵からかえった幼虫の皆さん、元気にもりもり食べて育ってしまいました。これが私の推測。チクチクする大根の葉に比べると、蕪の葉はなめらかで人気なのです。とほほ。。。

 

November 18, 2015

10月は四週間近い秋晴れが続き、天水が畑を潤せてくれたのはわずか二日。ところが11月に入ったとたん、山茶花の咲くころに降る雨、山茶花梅雨の到来です。天日に干されたい稲がずぶ濡れで、脱穀作業が遅れています。そして、今月は種採りには大切な月。アブラナ科の大根、カブ、小松菜、チンゲン菜や人参の母本選抜です!(母本=種採り用の株を選抜し、植えなおします。)根菜の日は三回しかないのですが、前回も雨、今回も雨。天気予報でわかっていたので、事前に畝を用意し、植えつけの穴も掘って、雨合羽が大活躍の作業日が続きます。

 

November 4, 2015

すでに11月。間もなく山々の木々が一年にお別れを告げるかのように、木の葉を赤や黄に染め、美しい舞を披露してくれます。日本で黄色く紅葉する樹木の代表は銀杏ですが、イギリスでは西洋トチノキ(マロニエ)です。ゆったり大きく枝を広げ、成長すると30m以上の大木に。初夏には百近くの小花が作り上げる、高さ20cmほどのクリスマスツリーのような花が雄大な木を飾ります。各小花は白い花びらに、花を訪れる昆虫を蜜源まで導く「ネクターガイド」があります。最初の二日間はミツバチなどを呼ぶ黄色の模様。そして、蜜がなくなると徐々に赤色に変わっていきます。樹木と昆虫の素敵な会話です。

 

西洋トチノキの葉は大きな手の平のような形をしています。夏には生い茂る何百、何千という手が、心地よい木陰を作ってくれます。そして、夏の日差しを満喫した大木は晩秋にはまばゆい程のゴールデン・ケープに包まれます。自然界の生命と対話できるドイツのホルシュタインさんが「なぜ黄色く紅葉するの?」とトチノキに訊ねると、「日光への感謝の印です。」と木は答えました。(”Nature Spirits of the Tree” Interviews with Verena Stael von Holstein, Edited by Wolfgang Weirauch. Floris Books)

 

田んぼの稲は黄金色の穂をたれ、葉にも茎にも太陽への感謝が満ち溢れています。この崇高なほどの稲穂からの恵みをいただけることに深謝いたします。明日は稲刈りです!

 

October 21, 2015

この地区には八幡様と地元の人が慕うお宮があります。小山の上にあるためか参拝者が減ってしまい、今は「日参旗」と言う旗が回って来ると、お参りに行く当番です。中々、その時間を作るのに苦労しているのですが、毎回、お参りすると嬉しいことが起こります。この日曜はその八幡神社と三社礼の習慣のある石上布都魂神社(いそのかみふつみたまじんじゃ)、熊野神社の収穫祭でした。(石上布都魂神社のご神体はスサノオノミコトが大蛇を退治した剣とされ、神社は備前国一宮。)今は神輿を担げる人がいなくなり、軽トラックに載せての行列ですが、無形重要文化財として継承されている獅子舞には血が騒ぎます。腰痛持ちでなければ、勇んで参加させていただきたいところ!例年はお祭りまでにはほとんどの稲刈りが終わります。昨年も一昨年も、この時期に稲穂が風にそよぐ田は「月と星」を含む晩生の朝日米をつくる数枚の無農薬田んぼのみでした。ところが、今年は黄金色のさざ波が続く景色を神社から眺められる収穫祭。稲作を始める前はその美しい景色を堪能するだけでした。三度目の米作りを経験し、稲作から生まれた国民性や水田を維持することの想像さえしなかった苦労、そして、危機的現状を知り始め、収穫祭を迎えられることは感慨深いものがあります。

 

September 28, 2015

この数日、やっと平年並みと言える爽やかな秋晴れに恵まれていています!

お彼岸の時期には見事に満開となった曼珠沙華の花。暦通りに咲いてくれた華やかな紅い花に安堵しました。

今期は5月に始まった真夏日!に続き、梅雨明け後の猛暑、8月の台風通過後に突然10月並の涼しさ到来という天候に、植物の体内リズムはかなり厳しい状況です。

 

年に二回しか収穫できないミョウガ。春は平年より1週間は早い収穫を予期していたものの、うっかりしたところでロウバイ色の可憐な花が咲き乱れてしまいました。秋の収穫は逃せない!と昨年の記録を確認し、その3週間前に見に行くと、見事に出ていました。地面から頭が出すぎている割には花が咲いていないことを不思議に思いながら、ヘッドライトの明かりを頼りにタップリ収穫。ワクワクして明るい台所で落ち葉を落とし、洗い出すと、柔らかい??? 意味が分からずに中を開くと様子が違います。とても信じられなかったのですが、どうもすでに花が咲き終わったミョウガを収穫してきた様です。昨夏は梅雨が二度あったと言われた程の異常気象で、日差しが戻ってきたのが9月に入ってから。それで例年より遅すぎたのでしょうか。結論としては、一年間のお世話が報われず、楽しみにしていたあの香りを逃してしまいました。セットにも登場できず、残念無念。

 

さらに熱帯気候生まれの稲でさえ、調子が狂っています。春の暑さで苗は猛スピードで成長。しかし、出穂(シュッスイ:稲の開花)は一週間近く遅れ、さらにその時期の気温が低かったため実らなかった籾も目立ちます。収穫はいつになるやら、予定が立ちません。早く涼しくなったので秋播き野菜は順調かと言えば、そうともいかず。彼らも初期生育にはある程度の気温が必要なのです。

 

開園以来三年、とても同じ土地で農業をしているとは思えぬ天候が続いています。三代目の夏野菜の種達、きっとどこでも育つ逞しい種になることでしょう!

 

August 24, 2015

昨年のこの時期はイノシシに畑を無残な姿にされ、とても辛い想いをしました(詳細はOctober 31, 2014)。

今年は7月に上陸した台風に続いて、8月17日に起きた暴風を伴う雷雨で「月と星」の野菜達はかなりの打撃を受けてしまいました。小雨の天気予報の日でしたが、大豆畑の除草をしていると、ポツポツ降り出した雨が瞬く間に周囲が真っ白になる程の土砂降りに。

と同時にものすごい風が吹き出しました。スカイスポーツを嗜んだ人間なので風の猛威は知っていましたが、これほどの恐怖心を風に持ったのは初めての経験。「これは危ない!」と家に戻り始めますが、無事に辿り着くか不安が過りました。家に近づくと、見えたのはカラス対策でトマトの畝に建てたネットトンネルが潰れかけています。今年、種採りに力を入れていて株ごとの試食をし、これから本格的な種採りとセットに登場できる大玉の世界一トマト。駄目にはできません。ずぶ濡れの状態で暴風に舞うネットをやっとの思いでまとめ、倒れた支柱を立て直し、ほぼ赤くなった実を全て収穫。そこで、やっともう一本のトマトの雨よけトンネルを思い出しました。下の畑を見ると長さ20m程のビニールが天井部にかかったトンネルは完全に崩壊。こちらはトンネルの支柱にトマトを吊るしてあったので、全株が倒伏。そう簡単には修復出来ません。

 

惨事の二時間後には日差しが戻り、蝉が鳴き、まるで何もなかったかのよう。しかし、畑には痛々しい多くの傷跡がありました。根の浅いピーマンやナスの株が傾いたことはもちろん、突風で里芋の大きな葉はちぎられ、スイス・チャードや岡山サラダ菜の葉にもいくつもの切れ目が入り、ボロボロに。不幸中の幸いは、倒伏したトンネルはオクラやピーマンと反対側に、そして発芽したての人参のきわギリギリに。

 

地元の誰も今まで経験したことのない異常気象。薪小屋の屋根が飛んだ家もありましたが、大きな事故がなかったことが唯一の救いでした。

 

後日談 この日の雨は岡山県の8月の1時間雨量としては観測史上最多を更新。突風は25m/s.

後日談2 傷が癒えぬうちに台風15号。。。野菜達にエールを送ってあげてください! 

 

August 12, 2015

今年の夏野菜のいくつかは自家採種二代目の種から育っています。三代目を採種するために、今年の母本(種採り用の株)選抜で力を入れているのが食味。一代目は化学肥料や農薬を使用した栽培方法で育った種が、無農薬で窒素肥料を全く施肥せず、さらにほぼ無潅水という、かなり違う環境でまともに育ち、実をつけることが先決。そして、二代目で病害虫への耐性、外観、最低限の食味で選抜。今年は一株ごとに試食をしています。しかし、これも言うがやすし。。。全ての株に収穫適期の実が同じ日につくことはまずなく、何度かに分けての試食会。キュウリは未熟果を食べますが、少し熟れてしまうとフルーティーになって本来の味とは変わってしまいます。でも、これもまた美味しく。また、同じ株でも生育段階で味が変化することもあります。それを確認するために、大玉トマトなどは6段近くつく果房の二段毎で試食。どの試食でも慣行栽培の元種の株の実と比べると違いは明確で、「月と星」の味になってきているんだなぁと嬉しくなってしまいます。自家採種の本領が発揮され始めています。

 

August 3, 2015

今年の天体の動きから予測された通り、「熱」と「光」の諸力の働きで猛暑が続いています。しかし、梅雨明けから10日間、潅水なしで「月と星」の野菜達は踏ん張ってくれています。期待している雷雨はまだないものの、幸運にも朝霧が葉を湿らせてくれ、夜温が下がるので、そこでほっと一息。とは言うものの水が大好きなキュウリやナス、里芋達の生育は明らかに違います。ここまで気温が上がるとトマトなどは花粉さえできなくなってしまいます。岡山サラダ菜の若苗もかなり苦しそう。午後に土を動かすことで潅水の代わりをしていますが、どこで本格的な救いの手を差し伸べるか悩むところです。

(後日談 潅水なしで乗り切りました!)

 

July 22, 2015

台風11号。。。台風が来ないはずの岡山県に上陸してしまいました。

上陸前日の強風でトマトの雨除けトンネルの一つがつぶれ、根元から引きちぎられた株、茎が折れた株、なんとか生き延びたように見える株。

  そして、上陸。

なんとも同じ畑に高さ10m程の栗の木が山から倒れ、大浦ごぼうの畝に。。。

農家として避けられない自然災害。ここから何を学ぶべきなのでしょうか。

 

July 6, 2015

梅雨らしいどっぷり暗い雲が空を覆う日が続いていますが、「月と星」の畑は賑やかになってきました。セットにはズッキーニやキュウリ、トマトが登場し始め、夏の香りが漂い始めています。昨秋に播かれ越冬して種をつけるカブ、ダイコン、チンゲン菜などの種の収穫は無事に終わり、畑に残るはゴボウ、ニンジン、ビエタ、パセリと春播きのレタスの母本株。

 

そして、すでに夏野菜の受粉作業が始まりました!

まずはズッキーニとカボチャ。黄色いトランペットの先のような大きな花にはミツバチ達が吸い込まれるように入っていきます。虫が受粉を助ける虫媒花ですが、自由に受粉してもらうと異品種間で交雑し、採れた種から育つ実はとんでもないものになってしまう可能性があります。それで受粉の前日に翌朝に開花しそうな雄花と雌花に袋をかけ、翌朝にはミツバチ役を。

 

らに今月末にはニンジンやキャベツの播種が始まります。そのための畝立て作業がたっぷり。

ところがこんな時期に今年は昨年より早く、招かれざる客が畑を偵察に来てくれました。まだ実害はないもののネットの補修やフェンスの強化に時間を取られる辛さ。。。(偵察者の正体か分からない方は農園からの風October 31, 2014をどうぞ)

一年365日農繁期の「月と星」。雨が降ろうと槍が降ろうと、大忙しで楽しい毎日です。

 

June 15, 2015

3月から始まった今年の春の育苗は様々な要因から心配の絶えない日々でした。5月に入り畑に定植した後も、弱かった若苗はネキリムシに茎をかじられたり、ヨトウムシなどに葉をボロボロに食べられ瀕死の状態に。そんな小さな苗達の成長を祈る思いで世話をしてきました。この2週間の梅雨らしい天候でやっと力強い姿を見せ始めてくれ、本当にホッとしています。

 

それにしても5月からの真夏並み暑さと雨で今年の草刈はとんでもないことに。

「月と星」ではマルチシートと呼ばれるビニールシートを畑に使いません。通称マルチは防草、地温保持、土はね防止等に効果があり、使用するとしないでは同じマンパワーで耕作可能面積が倍になるとさえ言われます。確かに幅1.0-1.2mの畝に点在する小さな苗の周りを幅14cmの除草具で除草する作業に一日の大半が費やされ、種の脱穀、キュウリ等のツルモノのネット張り、田んぼの管理などが大幅に遅れがちに。発芽まで一カ月近くかかる里芋やショウガはうっかりすると草に負けてしまいます。実はそれで昨年はショウガがセットに登場できませんでした。延べ数百メートルに及ぶ畝の除草作業を種まきカレンダーに沿ってこなすため、今の時期は果菜の日などは畑を走り回るほど。でも、この土を動かすことは天体からの諸力を取り込み追肥のような効果があるのです。また、作業の時間帯によっては潅水や土を乾燥させることが出来ます。そして、私にとっては一株ごとの野菜と向き会えるスキンシップのような時間。

と言うことで、絶大な威力を知っているのでとてもマルチが使えません!体力が続く限り(笑)。。。

 

June 1, 2015

開園3年目の定期宅配「旬の固定種野菜セット」が始まりました!

今シーズンはどうなるのでしょうか。

開園一年目はカラカラの春と夏のあとの豪雨と厳しく長い残暑。そして、暖冬による翌春の虫大発生。昨年、二年目は100年に一度の日照不足の夏のあとに真冬の寒さが1カ月近くも早く到来。そのような異常気象の中、必死に育つ野菜達はとても多くのことを教えてくれました。今年こそは「平年並み」と言われる天候の下で野菜が育ってほしいと祈っておりましたが、5月後半から夏日・真夏日が続き、梅雨入りし少し落ち着いたものの今年も厳しそう。。。がんばれ、バイオダイナミックの固定種野菜達!

今期もどうぞ宜しくお願いいたします。

 

April 6, 2015

菜の花の咲く時期に続く小雨、なたね梅雨に入りました。

静かに降りそそぐ霧雨が植物は大好きです。

透き通るような緑の命を見ていると、まるで優しい滴を浴びたくて芽吹いたかのようにさえ感じられます。

(残念ながら露地播きされた作物はまだとても少ないです。)

 

そんな春の雨の到来とともに夜にはカエルの声も聞こえるようになりました。

山間に静かに響きわたるサウンドは心地よく、日中の疲れを癒してくれます。

闇の中でのミュージシャンは、日中は全く予期せぬ所にまで姿を現す生まれながらのコメディアン。

滅多にカメラを手にしない私が思わず写真を撮ってしまったのが、勝手口の扉に張ってある10cm四方のポケット。

月一回、水道局の人がメーターをチェックし、そこに水道使用量の用紙を入れるためなのですが、なんとその中にチョッコリと頭を上に入り込んでいた子がいたのです。居心地よさそうにお昼寝中。どんな夢を見ていたのでしょうか。

 

さらに新婚のツバメのつがいが賑やかに飛来し始めました。

納屋の軒下の古巣が気に入ったようです。人に守ってほしく人家に巣を作るものの、近づき過ぎると警戒して引っ越してしまいます。

この2年間はうまく距離が取れませんでしたが、今年こそはヒナをみたい!と期待しています。

そのためには彼らの糞対策に巣の下にそろそろ新聞紙をひかないと。

 

そして、畑の菜種達!

昨年の母本株の防虫トンネルは黄色い十字花が満開の株で溢れていました。

ところが今年の長いトンネルの中は母本が点在の状態です。

自家採種一代目から育った根菜はとても良い出来で、今年採種予定の母本数は昨年の2-4倍に。それだけの母本を覆うトンネルの組立には苦労しましたが、二代目の種をとても楽しみにしていました。それがモグラが掘った穴を使い地中を動き回る野ネズミの旺盛な食欲に、20株近く被害に遭い、種採りを諦めた品種も出てきてしまいました。

モグラはミミズがお目当て。そして、モグラの掘った穴に野ネズミが登場し、さらに野ネズミを狙った蛇が。

その頃には畑の土は肥沃になっているとも言われます。土壌の変化を表すのは野草のみではないようです。

来年の小動物の活躍(?)に乞うご期待。

(初年度から蛇はあちこちにいましたが、違う蛇かしら)

 

March 23, 2015

この春は雨がとても多く、秋・冬野菜が収穫された畑は春の野草で覆われ始めています。

草刈りシーズン間もなく到来!と思うとウンザリなのですが、実はこの時期の植生を見るのを楽しみにしていました。

「草をみれば土がわかる」と言われるように、土の状態に適した野草が生えてきます。そして、生えている野草は土を肥やしてくれるのです。痩せた酸性土壌に育つことで知られるスギナ(正確にはスギナも中性土壌がお好みですが、適応性が広く、酸性土壌でも他の植物よりもよく育つ)。その葉には多くのカルシウムが含まれており、枯れて土にかえることで土壌をアルカリ化し、次の植物が育ちやすい環境を育んでくれます。自然の営みはあまりにも美しいです。

 

初年度の「月と星」の畑はスギナやギシギシの天国でした。それが昨春はピンクの可愛い花をつけるカラスノエンドウが春の畑を彩ってくれました。今年は何が登場してくれるのかワクワクしていると青い花が満開に!そうです、オオイノヌフグリ!その中にヒメオドリコソウやナズナ、さらに少々のハコベといった肥沃な土を好む野草が姿を現してくれました。あまりの嬉しさにまるでお花畑を見ているような気分です。一年目に何を播いてもほとんど育たなかった畑に、ハコベを移植しようかと嘆いていた時期を思い出すと、この2年間に100回近く散布したバイオダイナミック調剤の力に、そして、種まきカレンダーに沿った作業で取り込まれた天体のエネルギーに敬服してしまいます。さあ、今年の野菜はどうでしょうか。今から楽しみです!

2ヶ月間の端境期のあとで、開園3年目の野菜達が顔を揃えたセットをお送りできる日を楽しみしております。

 

March 2, 2015

昨年の早すぎる冬にも負けず、大根やカブの母本(種採り用の株)がなんとか越冬してくれました。去年の最後に母本選抜をして定植した紅芯ダイコン。ス入りの有無も確認して選抜したく、発根出来る地温ギリギリまで待ったため、急激な気温変化で一時は全く葉がなくなってしまいました。かなり心配していましたが、暖かくなり7割方が復活!彼らの逞しさに嬉しくなってしまいます。感謝。

長崎赤カブや切葉天王寺カブはすでに花が咲き始めています。

そんな母本達に挨拶をしていると、花が倒れている天王寺が!

もしや?

そうなのです。。。初年度にはなかった、野ネズミによる根菜の被害がこの冬は多発していました。モグラが堀った穴を通って地中を動き回り、大根をチョコッと齧ってくれたり、ニンジンなどはきれいに皮と地上部の葉だけ残して食べてくれたり。不耕起でモグラの穴を崩さないとこの危険性があるとは聞いていましたが、母本株にまで手を出すとわ!(もちろん彼らはどれが母本株かは知りませんが)

天王寺で4株が。。。

痛々しい被害にあっているのは地中だけではありません。なんと空からも。

ヒヨドリです。キャベツ、小松菜、ホウレンソウなど葉が付いているものはすべて。こちらも初年度は全く問題なかったのですが、今期は見つかってしまったようです。

「月と星」の元気な野菜を自然界の生き物にもおすそ分けと思いつつ、自分たちの身を守れる野菜に育つ手助けをしていきたいです。

 

February 23, 2015

昨年末は1カ月近くも早く真冬並みの寒さが到来し、葉物の越冬野菜の株が十分に育つ時間がありませんでした。そのため1月、2月と根菜類が大活躍のセットが続きましたが、やっと葉物が登場できるようになってきました。

今年の鶯のリハーサルは昨年より3週間も早く2月11日に始まり、今では鳥のさえずりがかなり賑やかに。

そして、春播き作業も始まりました!と言いつつ、未だに去年採れた種を整理しており、悩んでいます。

三年後の無農薬・無化学肥料栽培の種子販売の実現のために、今年は昨年の二代目の夏野菜の種から三代目の種を採りたいところ。しかし、去年の100年に一度と言われるほどの日照不足の夏に採れた種の質はどうなのか、心配しています。異常気象で野菜の味に大きな違いがあったのはもちろん、西日本では秋に収穫された大豆も不作でした。日光を補うべく、バイオダイナミックの調剤はしっかり散布され、収穫された種子です。外観は問題なく種は発芽はしますが、「月と星」が目指しているエネルギー溢れる野菜が育つ次の代の種を生み出せるでしょうか。

一歩後退して一代目の種を今年も播くか、後戻りせずに二代目で三代目を採るか。

種の生命力・形成力を調べる必要がありそうです。

 

January 26, 2015

「月と星」の山向こうに樹齢350年と推定される大銀杏があります。

晩秋に黄金色の葉で燃え上がるその姿は圧巻です。昨秋はその銀杏を拾う機会に恵まれました。

銀杏と言えばあの匂い。

イチョウ並木が小学校への通学路だったので地面に実が落ち、朽ち始める頃は息をとめて走り抜けていたことを思い出します。

「生きた化石」とも言われ、シュタイナーが尊敬したゲーテもその魅力にとりつかれ、その観察と考察に多くの時間を費やしました。

私にとってもイチョウは特別な木で、とても小さな木でも何故か見つけてしまい、離れられなくなってしまうのです。

袋に入ったまま年を越してしまった銀杏を、やっと先日取り出すことが出来ました。

果実を取り除き、種を出しながら「イチョウの木が田畑から見えたらいいな」と想い、「イチョウの木を植えよう!」と思いつきました。

早速、いくつかの大きめの実で苗を作ることに。かなり背が高くなるので周囲の田畑に日影を作らない移植場所はどこになるでしょうか。しかし、あとで知ったのが種をまいても実が成るのは孫の代までかかるとか。その頃には日本の食卓が固定種野菜で賑わっていることを、楽しみにしています。

(残念ながら、大銀杏は昨秋の雄姿のあと大幅な剪定がされたようです。)

 

 

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