農園からの風 2018年&2019年

December 6, 2019

すでに今年もカレンダー最後の月に。

種取農家にとっては越冬野菜の母本選抜の追い込みです。採種の予定はなく、比較栽培のつもりで播いた青梗菜や国富大根。予想以上の生育で採種に切り替えるという嬉しいお知らせ。蕪や人参は無事終わり、残すは大根二品種とビートルート。風媒花のビートルートは初挑戦です。納屋にはだっこく作業を待つ株が並んでおり、作業リストは盛り沢山。年末のソワソワに拍車がかかります。

November 20, 2019

明朝の今季一番の寒さを前に慌ただしい数日でした。

毎年、頭痛の種であったさつまいもの保管庫。今まではサツマイモを入れた発泡スチロールの箱にもみ殻を入れ、その箱をさらにホットカーペットを入れた長持(ながもち)に入れていました。しかし、スペースが足りず、また、温度管理にも大変苦労していました。昨年からどう改善すべきか考えあぐねており、使用していた長持の外側に建築用の断熱材をしっかりと取り付けることに決断(昔の苦労はMarch 3, 2014に)。断熱材の選定から始まり、いざ着手してみると時間のかかる作業で、やっとのことで完成。これでしっかり追熟されたサツマイモは来月のセットに登場できそうです。

 

そして畑ではショウガの収穫です。ショウガは一霜にあて、次の霜の前に収穫するのですが、今年は霜が降りる前に突然の冬将軍の到来でしっかり凍った日が二日も続いてしまいました。収穫日は根菜の日ではなかったのですが、止むを得ず決行。夏の水不足で地上部の生育は哀れで、期待はしていなかったのですが、意外にも見事な出来栄えに思わずニッコリ。こちらも二週間程置き、茎が自然に取れたころに登場です。冬のセットが充実してきました!

November 6, 2019

爽快な青空のもと、七代目の「月と星」の朝日米の脱穀が本日、無事終了しました。

二度も稲刈りが延期されたため、稲刈りの時点で早熟な籾の水分量はすでに籾摺り可能な15%以下。さらに稲刈り以降、全く雨は降らず、朝露で湿る程度で本日を迎えることが出来ました。そのおかげで脱穀作業はとても順調(朝日米は脱粒しやすいため、稲刈り作業ではかなりの籾が落ちてしまいましたが)。

今月と来月は越冬種取野菜の母本選抜があるため、籾摺りは年明けになりますが、七代目のお味が楽しみです。

October 22, 2019

厳しい残暑を耐えてくれた秋冬野菜たち、この数日の朝夕の冷え込みでやっと生気が出てきました。しかし、冬到来前に子孫存続のために必死で野菜の栄養を必要とする命もあります。この秋の景色が少し違うのはひらひらと舞うモンキチョウの姿です。就農当時、春にモンシロチョウはあちこちに飛んでいるのにモンキチョウが見えず不思議に思っていました。蝶も減ってきていると言われているので、その影響だろうかと心配していましたが、ついに姿を見せてくれました。

 

モンシロチョウの幼虫はキャベツ、小松菜、大根、蕪といったアブラナ科の野菜をせっせと食べてくれるため、野菜農家としては大変、苦労させられています。モンキチョウはモンシロチョウの色違いと思われがちですが、実際には別属の蝶で幼虫はマメ科の野菜を餌にします。モンシロチョウの幼虫ほど被害を受けないので彼らの舞う姿は心から楽しめます。とは言うものの、もうしばらく虫取りや間引き作業に追われる日々が続きます。

 

先日の台風19号は前回の台風同様、荒れ狂う、凄まじい風が野菜を振り回してくれました。しかし、幸い雨量は少なく、恵みの雨となりました。正直、もう少し欲しかったかな。

地区の収穫祭も無事終わり(October 21, 2015)、「月と星」は稲刈りを明日に控えております。

October 9, 2019

田んぼの新顔がついにセットに登場です!
六月(June 26, 2019)の記事で今年の田んぼの様変わりについて述べましたが、新顔君、それなりに「月と星」の田んぼを気に入ってくれたようです。

彼の名は「真菰筍」!

「マコモダケ」と読みます。
1億年前には、今の形で東南アジアや東アジアに自生していたと言われます。日本では「神の宿る草」と呼ばれ、「万葉集」や「古事記」に登場します。お釈迦様はマコモの葉でムシロを編み、病人の治療をしたともいわれています。 菰(むしろ)は今は稲わらで編むことが 一般的ですが、マコモで編むムシロが 真のムシロであることから、 真菰といわれるそうです。今日でも出雲大社では、マコモの葉でしめ飾りを編むそうです。

今回登場するのはこの真菰筍の茎です。
2メートル以上の背丈に成長するはずの株がわずか1mほどで、今年の収穫は無理かと思っていました。それでも収穫方法を確認しようと調べて、やっとどこを収穫するかが分かりました(笑)。

田んぼに行くと、
お見事!葉の間からお目当ての茎が見えています。

しかし、遅かったため白いはずの茎がすでに黄緑色に。
切ってみると「マコモズミ」と呼ばれる黒斑点が出ています。このマコモズミ、平安時代にはお歯黒や眉墨に使われていました。外観にめげず、外皮をピーラーで剥き、スライスしてソテーにして試食してみると、ほのかな甘みのマコモダケのお味。

満足!

マコモズミの出ていないものは生でも食べられますが、グリル、ホイル焼き、炒め物等で火を通した方が風味がまします。「神の宿る草」、バターソテー、キンピラなどでお楽しみください。


September  25, 2019

お彼岸の時期には田畑の周囲に鮮やかに燃えるように満開となるはずの曼珠沙華の花が、今年はやっと咲き始めた状態です。四年前は厳しい残暑の中、暦通りに咲いてくれたのですが(September 28, 2015)、ついに温暖化の影響が現れてきてしまっているのでしょうか。100年後どころか50年、20年後、どのように自然は移りかわるのでしょう。

September  20, 2019

平年以上に厳しい残暑が続いていましたが、今朝は突然12℃!
15℃以上が欲しいナスやピーマンにぶら下がっている種取果はこのショックに耐えられたかしら。。。

 

September  16, 2019

この二、三日、朝夕の気温は下がってきましたが、日中は平年以上に厳しい残暑が続いています。おかげでこの時期楽しめるはずの秋レタスの多くが収穫サイズになったと同時にトウ立ち。。。

夏の葉物の代表格のモロヘイヤは日照時間が短くなる(正確には13時間以下)と花芽がついてしまうため、八月が終わるとともにお別れしてしまいました。そんな状況で夏から活躍してくれている空心菜がセットの頼もしい葉物野菜です!

炒め物で活躍しますが、最近、農家の食卓を楽しませてくれているのが

「空心菜とゴーヤとオクラのえごま/胡麻和え」。

ゆでた空心菜とオクラに生のゴーヤのスライスを入れ、えごま、または胡麻で和えた一品。ゴーヤの苦みが効いて乙な味。宜しければお試しください。
寒さ暑さも彼岸まで。あと一息です。​

September  9, 2019

厳しい残暑が続いております。
この暑さでは発芽しても虫の攻撃に惨敗することが目に見えているので、秋播きを後らせているものもあります。とはいうものの、一年365日が増えるわけではなく、悩ましい。。。​

August 30, 2019

今年は春雨の「ハ」の字もなかったからなのか、秋雨前線が大活躍です。

幸いにして岡山では豪雨にはならず、恵みの雨ではあるのですが、秋雨の時期はまさに秋播き。大童のはずなのなのですが、土が触れない。。。

 

その間、草はグングン成長。

 

さらにこの長雨で可哀そうなのがオクラの種果です。

七月下旬に受精した果実がまさに今、鞘が茶色くなり、縦に裂け目ができ、収穫の時期。しかし、雨に濡れ鞘にカビが出てしまっています。今までここまでタイミングが悪い年はありませんでした。

 

今夜の天気予報ではこの先一週間の☂(雨)マークが☁(雲)に替わり、

「お祈りが通じたのかしら?!」と感謝!​

August 12, 2019

灼熱の日々が続く中、畑では秋冬野菜の播種が始まっています。
畑に入る一番バッターは人参!
ですが、この気候に一番不向きと思われる野菜。
人参は「発芽すれば半分成功」と言われるほど。


なぜに?


発芽までに要する期間が早くても一週間と長いのです。種は乾燥に弱く、この間、乾燥させられません。しっかり覆土をして水分保持したいところが、人参は好光性。ある程度の光がないと発芽しないため、覆土は軽く。地表近くの種を乾燥させないように、一週間、しっかり水分があるとどうなるか。。。そうです。草が先に生えてしまうのです。
昔からの知恵でいくつかの対策があるのですが、「月と星」ではもみ殻を覆土の上からかけ、水分保持と草抑制を行っていました。これで全く潅水なしで毎年見事に発芽していたのですが、三年前から事情が変わってしまいました。


鳥が。。。


もみ殻に残っている玄米を食べたい鳥が一緒に種を荒らしてしまうのです。この年は全く発芽せず、しかし、人参なくして冬の野菜セットは乗り切れないと、蒔き直しの苦労を味わいました。
今年の経過はいずれ分かることに。
晩秋の野菜セットをお楽しみに!

July 22, 2019

そろそろ梅雨明けの気配です。
降り続く雨で畑は緑色。太陽が顔を出すのが恐ろしい。。。

雨の合間に草刈り作業が必須の状況なのですが、それ以上に大切なのが受粉作業です。西洋カボチャの受粉作業はほぼ終わり(July 6, 2015)、ナスの袋掛けもそろそろ終盤に。昨日からオクラが、そして、今日から始まったのがキュウリやズッキーニ。スイカは慌ただしくしている間に実をつけてしまっていました。。。トマトは第二果房から収穫された果実から種を出し発酵させてから乾燥するのですが、これには日差しが必須。ピーマン類は只今、種取株を選定中。まくわうりや冬瓜まで手が回るか怪しいところです。
そして、もちろんすでに夏播きの時期!それなのに人参用の畝が草に埋もれています。。。
とほほ。。。
「月と星」の日々は流れております。

July 8, 2019

夏野菜が元気に顔を揃えている七月の野菜セットです。
特に嬉しそうなのが茄子!開園以来、一番の出来です。


大食漢の彼らにとっては化学肥料や動物性堆肥不使用とはとても厳しい栽培方法なのですが、この六年間のバイオダイナミック農業による育土の成果が現れているのでしょうか。今年栽培している三品種とも良質な種が採れそうでワクワクしております。

 

収穫された果実はすべて重量や長さ、太さ、害虫被害の有無などが記録され、定期的な株の生育状態の考察や果実の試食が行われ、採種株が決められます。品種本来の特性を持つ株の選定に加え、さらに好まれる品種へと育成しています。例えば、中長ナスの佐土原ナスの難点の一つは花が大きいため、花落ちが悪く、花びらが果実に残ってしまいます。それで緑色の部分が出来やすいことです。花が小さめの橘田ナスのようにきれいな皮色の果実がしっかり結実するようになるには何代かかるのでしょうか。
どうぞそれまでお付き合いいただけましたら幸いです。

June 26, 2019

今年は三年ぶりに「月と星」の田にも整然と稲苗が並んでおります。
皆、気持ちよさそう!

三年前からトラクターが使えなくなり、一昨年は「田んぼをどうしよう。。。」で春を迎えたものの、自生え稲から見事なお米が収穫できました(詳細はFebruary 7, 2018)。幸いにも雨の多い夏で代掻きなしの田で水は漏れるものの、例年の三割ほどの収量。そして、作業量は一割以下!これに味を占め、昨年は芽出しした籾を代掻きした田に撒くという簡素化稲作に挑戦しました。しかし、見事に ザ・ン・パ・イ。。。

今年はバイオダイナミック的に育成した種もみを増やしたく真面目に稲作をすることに。
まずは種籾の準備です。とうみで風選した籾を一定の割合の塩水に入れる塩水選でさらに選別。沈んだ籾をよく塩をすすいでから芽だし作業に入ります。籾は積算温度100℃で発芽するので、四月下旬は約10℃の平均水温で十日ほどです。理想的には川水に種もみを浸けておきたいのですが、残念ながら近くの小川には適所がなく、甕に水を張っています。籾は酸素を必要とするのでこの間、毎日、水を入れ替えます。そして、約十日後、鳩胸のような状態になると芽出し完了。次は土を入れたトレイに籾播きです。芽出し作業中に苗代の準備。田んぼの一角に溝を切り折衷苗代を用意します。それには水が必要。この時期はまだため池の水が使えないのですが、毎年ゴールデンウイーク前に大雨が降り、水路を流れる山水で十分でした。しかし、今年は作業が遅れ、この天からの恵みを逃してしまい道路向こうの川水を揚水ポンプで入れることに。

 

苗代に籾播きされたトレイが並ぶと、あとは田植えまでは水管理です。昔は水取の争いで人が亡くなることもあったそうです。今の難しさは猪に水路を崩されることでしょうか。機械の入れない山際であったため、ため池の水を出し始める前に行われる「溝掃除」と呼ばれる作業の日に人力で修復いたしました。

 

「米」を八十八と書くのは、八十八の手間をかけて作られたことに由来します。
田植えまでにはそのいくつの作業がなされるのでしょうか。

この三年間でトラクターなしで一反弱の田を全面管理する難しさを痛感し、今年は田んぼの様相が少々異なります。新顔が並んでおります。彼らが「月と星」の田んぼを気に入ってくれたら秋からのセットに登場してくれると思います。それまでは秘密。どうぞお楽しみに!
 

June 10, 2019

ひと月早く訪れた真夏日は人間や植物に厳しいものでした。その間、周囲の田には水が満たされ、日光や月光を照り返す水面がつくられ、稲の苗が植え付けられました。そして、川のせせらぎがかき消されてしまう程の蛙と虫の大合唱の始まりです。さらに、この時期を特別にしてくれるのが〇〇〇。梅雨入り前の蒸し暑い風のない夜、牛蛙ののどかな声をバックミュージックにふわふわと浮遊する光。「今年も来てくれてありがとう」と彼らとの短い再会に感謝しています。

〇〇〇=ほたる

May 27, 2019

「月と星」開園七年目の旬の固定種野菜セットの定期宅配が再開です!
今年の春は昨年以上に暖かく、そして、春雨と云われる時期がほとんどありませんでした。畑の春播準備には土が乾いていてとても有難いのですが、やはりこれは異常です。このような気候変化のためでしょうか、今年は例年と比べるとモンシロチョウやカメムシが少ない春です。どちらも農作物に被害を与えるので少ないに越したことはないのですが、やはり懸念されます。そして、この数日の真夏日でスナップエンドウの花が早々に終わってしまいました。ということで今年は五月末からスタートです。今期も「月と星」の固定種野菜が皆様の食卓を賑わせてくれることを願っております。

February 18, 2019

気が付けば二月も残すところわずか十日となりました。
暖冬の影響か、最初に母本選抜した蕪の母本株はすでに開花し始めました。
二日前に変わった天気予報で今週は雨傘マークがずらり。明日からは異常天候早期警戒情報が発表されたほどで、一気に春の温かさが到来します。この二日間は春播きの畝立てに大慌て!

心の準備は出来ていないのですが、開園七年目のすでに春は始まっています(笑)。​

February 13, 2019

「月と星」でカレンダーと言えば「種まきカレンダー」!

日々の農作業はもちろんのこと、歯医者の予約も種まきカレンダーと天気予報で決まります。しっかり日常生活に根付いており、一日の始まりは「今日は何の日だったかな」

根菜の日? 葉菜の日? 花菜の日? 果菜の日?

知らない方は何のことやらですよね(笑)。

と言うことで、今回は「種まきカレンダー」のお話です。

 

シュタイナー氏が亡くなる前年の1924年に行った八回の講演からバイオダイナミック農業は生まれました。その講演での一文に着眼したドイツ人のマリア・トゥーン女史(1922年~2012年)が植物の成長と天体の運行を精力的に研究し作り上げたのが「種まきカレンダー」です。彼女は人参の種を毎日播き、その生育を発芽から収穫適時のみならず、開花、採取まで観察し、播種日によって、生育の仕方に違いがあることに気が付きました。葉は生い茂るが根はそれほど太らない株や葉の茂りは少ないが根がよく太る株、人参としては貧弱だけれど良質な種が取れた株などを考察したのです。この地道な実験から月と十二星座や他の天体との位置関係、十二星座と植物の部位の関連性、そして、他の天体の天象が植物に与える影響が解明されました。たとえば、今日から三日間は月がおうし座の前に位置します。おうし座は土の要素を持ち、根の発達を促します。今の時期の根の野菜と言えば盛りだくさん。人参、ゴボウ、里芋、大根などです。この期間にこれらの播種、植え付け、除草作業や収穫等をすることでおうし座からのエネルギーを活用することが出来ます。

 

参考までに全十二星座をご紹介します。

魚座、蟹座、さそり座、は水の要素で葉の生育を促します。 

牡羊座、獅子座、射手座は熱の要素で実の生育を促します。 

牡牛座、乙女座、山羊座は土の要素で根の生育を促します。

双子座、天秤座、水瓶座は光の要素で花の生育を促します。

 

ひと月に葉、実、根、花の日はそれぞれ二~三回ほどしかないため、天候や土の状況で必ずしも種まきカレンダーに沿った作業はできません。と一般的に解釈されていますが、収穫を除いて99%カレンダーに沿った農場で研修し、その絶大な効果を目の当たりにしたため、「月と星」でもほぼ100%です。それで「あ~、今日の果菜は午後4時まで。。。インゲン、ズッキーニ、トマトの除草作業とナスとピーマンの苗の植え付けを終わらせなくちゃ~‼」などと慌ただしい作業日が続いてしまいます(笑)。

 

この種まきカレンダー、農作業のみならず、パン焼きや発酵食品作りにも使えます。

種まきカレンダーに関心のある方はこちらを https://www.izara.co.jp/agri/03000.htm

January 21, 2019

今回は冬のセットで活躍中の人気者、里芋のお話です。

里芋と言えば、蛙が雨傘の代わりに持っているハート形の大きな葉を思い出されるかもしれません。水が大好きな里芋はあの葉っぱで天からの、そして、大気からの水分をしっかり集め、ハートの先端から滴る水滴で株周りの大地を湿らせます。そして、水と同じくらい好きなのは暑さ!インドからマレーシアにかけての南アジア生まれの里芋。寒さに適応した品種は中国を経て日本に縄文時代中期に渡来してきました。お米よりも歴史は古く、稲作が始まる前は日本人の主食だったと考えられています。

晩秋からセットに登場した里芋は昨年の三月初めに種イモが植え付けられました。種芋の植え付け方も頭を上にするか下にするか、はたまた横にするか。上向きが一般的ですが、どの向きでも発芽はします。「月と星」では一昨年前から下向きで植えています。種芋から出てくるいくつもの芽の中で元気な芽だけが芋の下からググっと回転し地上に芽を出すのです。芋の下から出た芽が地上に姿を現すには二か月近くかかりますが、やっと出てきた子達を見たときの嬉しさは格別です。その中で最も頼もしい芽を選び、他は芽かきをします。その後は成長に合わせて土寄せをし、梅雨明け前に株元をしっかり稲わらや草で覆ってあげます。地中では種芋から親芋が育ちます。秋に収穫するころには種芋は朽ちていますが、親芋のお尻にその名残があることも。そして、親芋から子芋が成長し、元気な株では子芋から孫芋も!

晩秋に霜が降り始めると青々と溌溂としていた葉は寒さで萎れ、茶色くなり、首を垂れてきます。そして、本霜が降りると一斉にバタンキュー。
哀れな姿。。。? 


いやいや、実はここから二週間に芋がさらに太るのです。

真冬の寒さ到来の前に朽ちた茎を切り取り、しっかりと稲わらやもみ殻で覆いをし、地温を上げるために黒ビニールと透明ビニールの二重のカバーで防寒対策。

これで越冬してくれる里芋に感謝!

(サツマイモの手のかかることをご存知ですよね(笑、ご存じない方はMarch 3, 2014を)  

三月に種芋になるのは誰かって?
生長点がある孫芋は小さくても種芋に向いているといわれます。もちろん、子芋、さらに親芋も種芋に出来るのです。種取の楽しみとは違いますが、自家種芋を継続する喜びも一入です。

January 7, 2019

明けましておめでとうございます。

本年もよろしくお願いいたします。

 

昨年は今年の干支の猪とは縁がないとても喜ばしい一年でした。

あれだけ泣かされた猪の被害が嘘のようで、「月と星」の田畑に一歩たりとも入らなかったのです。

猪さん、どうぞ今後もこのようなお付き合いでお願いします!

 

2019年を迎える田畑に年末に素敵な贈り物がありました。

オイリュトミー(Eurythmy)(英語読みで「ユーリズミー」)をご存知でしょうか。シュタイナー氏によって新しく創造された運動を主体とする芸術であり、言葉や音楽の持つエネルギーを身体表現によって具象化します。シュタイナー教育では重要な科目であり、芸術そして治療オイリュトミーも実践されています。二人のオイリュトミストが「月と星」の田畑をオイリュトミーで清めてくださいました。さらに一時間の調剤攪拌にもオイリュトミーで参加。甕の中の水は明らかにいつもと違い、攪拌していた農家も気持ちよ~い!

ありがとうございました。今年の田畑の活躍がさらに楽しみです。

December 5, 2018

ほぼ6週間ぶりの本格的な雨が大地を潤わせてくれました。この時期、気温は20℃に届かず、朝霧が適度に湿らせてくれるものの、湿度は低く、土は乾燥し固くしまっていました。スコップが容易に入らない地面で、今年は例年よりは短めですが30-40㎝のゴボウを折らずに掘り上げるのにかなり苦労しておりました。これで少し楽になりそうです。そして、急激な土中の水分量の変化に割れが生じるのではと少々心配でもありますが、なかなか太らなかった大根もこれでぐっと大きくなってくれるでしょうか。

今年もすでに師走を迎えました。振り返ると唯々、厳しかった天候に振り回されたシーズンでした。気温にしても降水量にしても「白か黒か」と言うほどの明暗を分けるような極端な変化。極端気象なる言葉も生まれたほどで、露地栽培の農家には今後さらに厳しくなるであろう状況への対策を迫られています。

November 14, 2018

今週からサツマイモが登場です!最初の品種は紅はるか。
サツマイモのお味は収穫後の追熟が命です。品種や大きさによりますが「月と星」では1月半から3か月ほど時間を置きます。それも最初の2週間は贅沢に天日干し。
秋晴れが続く今年は日中はビニールハウスで気持ちよさそうに直射日光を浴び、夜は覆いをして13℃以上を維持します。初めてこの天日干しを試した開園二年目は畑は猪の猛攻撃を受けていたので、彼らの大好物のサツマイモをビニールハウスに保管するのはドキドキでした。ビニールを破って突入され、お芋を平らげられては。。。と。
幸い芋の存在に気が付いた猪はまだおらず、被害は出ておりません。
朝の気温が5℃を切る日が始まり、そろそろお芋の大移動に着手する時期です。これが毎年、頭痛の種(笑)。
寒さが苦手な子達なので13℃以上の温かいところで保存をお願いします。

October 15, 2018

爽快な10月の秋晴れが続いております!
これほど気持ちの良い日が続いたのは今季初めてのような気がします。
畑は秋播きがほぼ一段落。蕪や大根の間引きが終わり、一本立ちをしてこれからぐんぐんと根が成長する時期です。そして、それはさらなる虫との競争。。。
この夏の酷暑は昆虫の生態にも変化を強いりました。例年であれば大活躍するカメムシの被害がぐっと少なく、お陰で10月の野菜セットで活躍中の枝豆は開園以来の豊作です。代わりに畑を我が物にしたのがハスモンヨトウと呼ばれる蛾です。野菜のみならず果樹や花まで大好きで、卵は多いと1000個近く一度に産み付けられます。集団で発生する幼虫の旺盛な食欲は表皮のみを残して畝を丸坊主にしてくれます。開園以来、初めて全滅してしまう作物が発生しています。それと共に頑張ってくれているのがダイコンハムシ。大根のみならず、コマツナ、蕪、キャベツなど全てのアブラナ科の野菜が大好物です。彼らとの根競べ、負けられません!

September  5, 2018

本日は台風一過の快晴なり!
この夏のいくつめの台風なのでしょうか。

幸なことに「月と星」では7月の大雨後は台風や前線南下では大きな被害は出ておりません。しかし、25年ぶりに非常に強い勢力で上陸した昨日の台風21号。今回は覚悟しておりました。蓋を開けてみると、数株の大豆が傾き、オクラの葉がちぎれた程度で済みました。開園以来、昨年までの台風ではナスやピーマンはもちろん、大豆や小豆がすべて地についてしまったり、オクラが45度に傾き、里芋の葉が引きちぎられ、トマトは雨よけトンネルとともに全壊、さらに山際の畑には倒木なんてことも経験してきました。今年の干ばつに近い梅雨明け以降の少雨には嘆いておりましたが、台風のもたらす惨事を免れていることに安堵しています。しかし、明後日からは秋雨に突入しそうです。まさに秋・冬野菜の播種時期に到来なのです。毎年、8月中に畝立て完了を目指しているのですが。。。

今年は肝心な時に
草刈機が動かない!
そして、そんな時に車も動かない!
農機具メーカーに問い合わせたくてもお盆休み!
なんて事態が発生。その遅れを取り戻すのに必死です。

止められない季節の移り変わりに、唯々、精一杯対応する日々で、毎年、一年生の気分です。

August 9, 2018

七日に立秋を迎えたものの今年の凄まじい熱気の夏は衰えを見せないようですが、やはり少しずつ季節は移り替わっています。この四日ほど北寄りの風が吹き、日中の湿度が60%以下に下がりました。平熱体温以上であった最高気温も平熱ほどに。作業がぐっとしやすくなりました。

只今、畑は夏秋播きの準備で大忙しです。例年であれば人参、キャベツ、ブロッコリーなどはすでに播かれているのですが、今年の異常高温と長引く暑さの予報に少し遅らせています。それにしても土がカラカラでガチガチ!!! 七月の大雨後に梅雨が明け、台風12号が少々地面を湿らせたものの、酷暑が続く中、切なる願いの夕立はわずか一回。それもこの暑さでは翌朝には蒸発してしまうお情け程度。初年度以降はほぼ冠水なしで凌いできた夏ですが、今年は開園以来、最も厳しいシーズンです。

「月と星」の畑には潅水システムがありません。田として水が入れられる部分もありますが、ほとんどがホースを引き回すか水を運んでの潅水作業になります。全ての畑を終えるには夕方の貴重な2-3時間使って一週間は優にかかります。今年は七月中に終わっているはずのズッキーニ、カボチャ、キュウリの受粉作業が大幅に遅れていました。受粉の前日の夕方に翌日に咲きそうな雌花と雄花に袋をかけ、翌朝に受粉をします。ところが今年は前半に受粉した実が袋で蒸れたためか暑さで全滅。慌てて袋以外の方法で作業をしたものの、それでもほとんど受精していません。気温が高すぎ花粉のない雄花も多く、今年は種取を断念した品種がほとんどです。この受粉作業に時間を取られ、地温を下げる唯一の手段は潅水と分かっていても、「今日こそは!」と夕立を切に願い、着手できませんでした。

 

地元の人が「昔は毎日、夕方になると空が黒い雲で覆われ10分、15分の夕立があり、さっと気温下がった。本当におかしい気候になったよ」と教えてくださいました。近年の獣害の深刻化とともに露地の野菜栽培が非常に困難になっている中、バイオダイナミック農業と固定種の種の力で乗り切ります!

July 31, 2018

先日の大雨ではご心配いただきありがとうございました。

岡山市には避難勧告も出ましたが、幸い「月と星」には大きな被害はありませんでした。


心配した台風12号の雨はわずか30mlにも及ばず、予報された暴風も強風程度でした。
昨日は午前11時ごろからすでにセミが鳴きだし、昼には大合唱。日差しも出始めました。雨音を聞きながらのんびりと脱穀作業の予定でしたが、日が差すとソワソワしてしまうのは農家として成長した証でしょうか(笑、これは昔からです)。
ということで水分を吸って急激に成長する草に負けないよう草刈り再開です!

酷暑の夏、一層のご自愛をお祈りするとともに皆様にとって素敵な夏になりますように。

July 6, 2018

全国的に激しい雨が続いておりますが、皆さまの地域はご無事でしょうか。
岡山県にも19時40分に大雨特別警報が発表されました。大雨特別警報とは台風や集中豪雨により数十年に一度の降雨量となる大雨が予想される、もしくは、数十年に一度の強度の台風や同程度の温帯低気圧により大雨になると予想される場合に発表されます。これまでに経験したことのないような大雨となっています。

畑は田んぼと化し、雨音が激しくなるたびに納屋の外の水かき作業が続いております。。。

June 18, 2018

今年もすでに6月後半。

春野菜を象徴するリーフレタスやビエタ、春菊などの瑞々しい葉物野菜は気温の上昇とともにトウ立ちが始まり、そろそろお別れです。代わって登場するのは昨秋に植え付けられ、梅雨の合間に収穫されたニンニクや玉ねぎ、そしてせっかちな夏野菜達。畑はこれから活躍するインゲン、キュウリ、トマト、少し遅れて顔を出すナス、ピーマン、オクラ、そして、冬までじっくり生育するゴボウ、里芋、サツマイモなどで賑わっています。それぞれの野菜の本来の成育時期に可能な限り合わせたく、最低限の加温で苗を育てているため、ゆっくりと野菜の顔ぶれがかわっていきます。

 

越冬野菜の種取り作業も順調です。ツバメのヒナの賑やかなお喋りをバックミュージックにチンゲン菜は脱穀作業の真最中。蕪や小松菜の脱穀作業は無事完了し、数日間の自然乾燥の後に袋詰めです。すでに収穫後の追熟期間を終え、脱穀作業を待つのはブロッコリー、長ネギ、法蓮草など。畑には雨よけビニールがかかったトンネルにレタス、春菊、大根、人参などが種を実らせています。この時期に種が雨で濡れてしまうと鞘の中で発芽したり、完全に駄目になってしまいます。今年は全ての母本トンネルにビニールを掛けたので、雨が降り出すとハラハラドキドキ。トンネルは高さ2m近く、そして、長さは10m~18mの大きさです。ビニールに少しでもたわみがあると何十リットルもの水がたまり、ビニールが破れたり、支柱に使っている直径25mmもある太い鉄パイプが曲がったりしてしまうのです。雨が降り出すと脱穀作業の合間に傘を手にトンネルチェックです。さて、明日の雨の前にかつお菜の母本の収穫です!

June 1, 2018

「月と星」開園6年目の定期宅配が始まりました!
今年の厳しい冬に耐え、激しく天候が変動した春をしのぎ、これから始まる酷暑にどのように対応していくのか、本年度も期待と不安で一杯です。しかし、この5年間で育まれた逞しい大地と種から育つ野菜の底力を信じ、さらなる進化を楽しみにしています。開園以来止まることを知らないジェットコースター。今年も凄いことになりそうです。一緒にお楽しみいただけましたら幸いです。よろしくお願いいたします。

February 7, 2018

とても厳しい寒さが続いておりますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。

今朝は「月と星」開園以来、最も寒い朝でした。外気は-7.7℃、そして枕もとの温度計は-0.2℃。日中も日は差すものの気温は上がらず、土が凍った状態が続いています。この冬のセットで活躍しているのは昨春に植え付けられた里芋、サツマイモ、長ネギなど。大人気の大浦ゴボウは一昨年の秋に播かれた年季の入った一品です。そんな子達と一緒に今月のセットに登場しているのが、ご希望の方へお入れしているハザカケ天日干しの朝日米!

昨年は稲作がお休みのはずで、籾まきも苗代作りも田植えもしなかったのですが、稲刈りが実現するという摩訶不思議な田んぼ。

そうなのです。落穂からの逞しい自生え稲が見事に実ってくれました。

 

一昨年の秋にトラクターが使えなくなり、悩んだ末に、田んぼに「今年はごめんね」と謝りながら昨年の稲作は断念することに決めました。しかし、稲のない田に生える草の管理が頭痛の種。あの面積の草刈りをする時間も労力も皆無。

打つ手はなく、畑に忙殺されていると。。。

 

あら、芽が出ている。

 

間違っても稗ではないことを確認すると、

もしかして??? 

と期待が膨らみ、排水性の悪い田の収穫のために屋根溝を掘り、暗渠の栓をして水を溜めることに。

 

枯れた冬草が消えると、そこには無数の籾が発芽しています。当初は間引きをして条を作ろうと考えていましたが、無謀と判明。それならば耕運機で耕して条を作ろうと慌てて水を引くものの、晩し。。。

「なるようになれ~」

で水管理のみはするつもりでしたが、代掻きをしていないので水が漏れる、漏れる。

陸稲で頑張って!と祈るのみ。

 

幸運にも八幡様*のお力添えでしょうか。昨夏は多雨に恵まれた稲達。しかし、密植で育たない。全く雑草を寄せ付けず、草刈りの心配は払しょくされましたが、お隣さんの半分の大きさでブンケツには程遠く。さすがに楽観的な農家も出穂を見ることは諦めました。

 

ところが、やはり凄い子達。周りの稲から遅れること数日、咲きました!

自家受粉のイネ科の開花は短くほんの数時間。

ほとんどお世話をしていないのに有難う。

ここまでくると「さて、田んぼ一面に生えている稲をどのように収穫するのか」と新たな問いが。同じことを訊かれるご近所の皆さん。そして、「収穫なんてとんでもない、そんな米は牛用じゃ、人間用は一握り」、「米がそんな簡単にできるか」という声も。

なるほど「出穂=穂が実る=美味しいお米の収穫」以外の公式の存在に気付き、収穫日の連絡前に籾を確認。なかなか行けそうよ:)

 

乾いた田んぼで一度もバインダー(歩行型の収穫機)がはまらずに稲刈りが無事完了!

条のない田を一輪バインダーで全面を刈ったため、その疲労については語らずに。。。

 

それでも籾摺、試食をするまではどんなお米が出来たのかドキドキでした。

とても好評です!

そして、予想以上の収量。

作業量は何十分の一でしたが、収量は三分の一近く。これは考える余地大です。

 

さすがに今年は真面目に稲作しますが、まだトラクターないのです。

トラクターと軽トラックの寄付、大歓迎です!

(軽トラックは夏に事故ってしまい廃車です。)

 

*八幡様についてはOctober 21, 2015をどうぞ。

January 24, 2018

先日、神戸で開催された講座「パワフルな固定種野菜を体感しよう!」は

帰国七年目、開園六年目を間近についに踏み出せた形成力の普及活動のまさに一歩でした。

 

「形成力」とは 形あるもの全てが持つ力*。

かつて人類はこの力を認知する能力を持っていました。退化している形成力認知能力はトレーニングで回復します。そして、この誰もが持つ能力を育成する方法を考案したのがドイツ人のドリアン・シュミット氏です。彼の30年近い研究の成果はヨーロッパはもとより北米、アフリカ、中国まで広まっています。最初にシュミット氏の研究に強い関心を持ったのはバイオダイナミック農業の育種家でした。今や研究エリアは農業のみならず、医学、製薬、建築、さらにLED、太陽光発電やWLANといった技術にまで及びます。また、大手食品会社なども強い関心を寄せ、研究依頼が続いています。シュミット氏のバーコードによる形成力減衰防止のアイデアはすでにドイツで全国展開する大手スーパーで取り入れられています。

 

敬愛するわが師の紹介に少々熱が入ってしまいましたが、今回の講座ではまさにこの形成力を体感しました。それも固定種とF1交配種の比較をするまでに。

 

昨年、シーズン開始直前の二月一日に固定種野菜の講座開催のお話をいただきました。寝ても覚めても野菜や種のことで頭がいっぱいの人間に不可能と思われた企画だったのですが、「一年後でも」ということで「努力します」とお返事。頭の片隅にさえおくゆとりはないと思われたのですが、アイデアがどんどん膨らみ、この講座のために開園五年目にして初めてF1交配種の種を播くことに。出荷も種取もできないF1を畑に持ち込むことに躊躇しましたが、全く同じ栽培条件で育った固定種とF1交配種の野菜の比較に意義があると思いました。そして、夏にピーマンで確認し、本番用に人参と法蓮草を播種。人参と法蓮草は種子消毒があり、ぎりぎりまで悩みましたが、これが最初で最後と断腸の思いで。。。(今後は他農園のF1野菜を使います)

 

そして、当日の参加者の体感はいかに。

初挑戦としては、とても質の高い内容でした。

食味ではなく、野菜そのものの力を感じ取る。日常の料理や食事とはまったく別次元で野菜を理解します。

ベテラン農家や料理人でも知らない世界。

「安心・安全で美味しい」を超えた22世紀へ向けての野菜の見極め方です**。

 

* February 8, 2016でも少し紹介。

**もちろん形成力体感は野菜を含む全ての食品から、形あるもの全てに使えます。

 

追伸:国内では見つけられなかった固定種とF1の成分分析や波動測定なども試したかったのですが、予算的に厳しく断念。しかし、まだ畑に貴重な人参が残っているので、やはり成分分析のデータを取りたいなぁ。。。

 

ドリアン・シュミット氏の著書

Lebenskräfte- Bildkräfte. Methodische Grundlagen zur Erforschung des Lebendigen,Verlag Freies Geistesleben, 2010」、

(英訳)Life Forces - Formative Forces. Researching the formative energy of life and growth, Hawthorn Press, 2013

January 5, 2018

明けましておめでとうございます。

本年もよろしくお願いいたします。

 

今年の幕開けはネギのお話です!

晩秋から活躍していますが、まさに今が旬の長ネギ。今季は五品種が顔を揃えています。

「月と星」のネギはお店に並ぶネギとかなり違う。。。お味だけでなく見た目が。。。

と思われている方も多いと思います。

 

そうなのです(笑)。

どうしてかしら?

 

少し、ネギ栽培のお話を。

この地域ではネギの種まきは春や秋の彼岸の頃です。苗の生育はゆっくりで4-6か月かかり、割りばし程度の太さに育った苗を植え付けます。溝を掘って苗を並べ、根の酸素要求度が高いので土をかける代わりに未熟堆肥や稲わらを根元に被せます(「月と星」では稲わらを使用)。そして、苗が自分で立ち上がってきたころに土をかけてあげます。その後は関東のネギの様に白い部分を長くしたければ、せっせと土寄せをし、一般的には8-12か月で収穫開始です。

 

しかし。。。

 

ネギは肥料が大好きで、未熟堆肥も全く問題ない食欲旺盛な野菜。つまり「月と星」の少食(?)栽培はネギにはかなり厳しいのです。

開園後、初収穫を迎えたネギを見るものの一年でしっかりと収穫サイズになった株はとても少なく、大きくなるのを待っているうちに春が来てネギ坊主が付いてしまいました。

あらら、この子達をどうしよう。。。と調べると、見つけました妙案!

 

ネギ坊主を切り取り(天ぷらなどで美味し~くいただけます)、ブンケツしたネギは一本ずつに分け、傾斜のある深めの溝を掘り、一本一本丁寧に植え直すのです。この二度目の植え替えでネギがまっすぐ立とうとするため、ネギに曲がりが出来ます。そして、曲がるというストレスがかかることで独特の軟らかさ、旨み、甘みが得られると言われています。伝統野菜として知られる「仙台曲がりネギ」や「松本一本ネギ」などもこのように手をかけ育てられています。土の層が浅いために考えられた栽培方法が生み出した味です。

 

昨年はイノシシがネギも荒らしてくれて*、三度目の植え替えを経験した魅力的な曲がりのあるネギも登場しています。「月と星」では品種に関わらず、「曲がり」=「美味しいネギの勲章」で決めています!

 

ネギの花はネギ坊主。そして、花言葉は「愛嬌」「笑顔」「微笑み」「くじけない心」。

笑顔溢れる一年を願ってネギをお楽しみください:)

 

*稲わらの下にミミズが多いことを知っているイノシシ君。植え付け後のネギの稲わらを見て喜んでしまいました。

 

2017~2015年の記事

2014~2013年の記事